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地方・小出版流通センター通信 No.1537(2026/04/17)

書影  今年の3月末は、曜日周りが変で、30日と31日が月・火曜日となり、決算棚卸しを30日に実施した取次が多く、31日は1日付けで出荷することになりました。決算棚卸しと同時期に、朝の連続テレビ小説「ばけばけ」の最終回が金曜日の27日となり、このドラマの原作と言われる、小泉節子著「思ひ出の記」が主人公の雨清水トキ著「思ひ出の記」として画面に出て、問い合せがひっきりなしとなり、忙しい年度末でした。ちなみにハーベスト出版刊「思ひ出の記」は現在12刷りで、1日に注文数が500を超えるのは驚異的なことです。

 3/12(木)の朝日新聞夕刊が1頁を使って、脚本家のふじきみつ彦氏を取材し、同じ紙面で、ひ孫で、小泉八雲記念館の館長である小泉凡氏に、このドラマはどう映ったか?を取材し掲載しました。そして最終回の放送で、小泉八雲の「KWAIDAN」と「思ひ出の記」がテレビ画面で紹介され、本当に「バケ」てしまいました。出版社は増刷に追われ、なかなか読者まで届かない状況が続きましたが、まもなく解消されると思います。

 このドラマがうけたのは「令和とばけばけの世界感や価値観が似ているといわれますが、実はたまたまそうなっているのが正しい」と思っていると、脚本家は話しています。ドラマのキャチコピーである「この世はうらめしい。けどすばらしい。」ということに尽きるということでしょう。小泉八雲の「怪談」も、小泉セツ「思ひ出の記」(初版は英語版)も、出版された時は全く売れず、後世になってベストセラーとなったそうです。


新刊・これから出る本

●写真・構成 黒部みゆき/文・恩納同村文化情報センターの主催・「絵本づくりワークショップ」のみなさん「世界一サンゴと人にやさしい村」1,400円 ボーダーインクは、沖縄 ・恩納村「サンゴの村宣言」の取組みを、美しいカラー写真とやさしい解説文で掲載。ISBN978-4-89982-497-8

●横浜の浦島地蔵にはじまり、横須賀三浦、湘南、県央、西湘の白地蔵まで64体のお地蔵さんを紹介。中島淳一著「かながわのお地蔵さま」1,364円は江の電沿線新聞社から。ISBN978-4-900247-26-0

●あざらし舎の刊行し続けてきた、「いい旅研究室」が最終の号になるとのことです。「北海道いい旅研究室21 book1」900円 あざらし舎編刊は、4月末刊行予定。内容は<素敵なおじさんたちのエッセイ><読み物ちょっとした旅情報>など多彩。吉田誠 のくまくま倶楽部、沖縄に降るのは雨か涙か−新城和博など恒例の筆者も活躍しています。ISBN978-4-901336-45-1。
book2も同時刊行になります。「北海道いい旅研究室21 book2」900円 あざらし舎編刊。東の最果て番屋暮らし。北海道の廃止駅&廃止寸前駅など。ISBN978-4-901336-46-8

●かって琉球と中国の主要交易品であった琉球馬の実像を倭寇と放牧地・牧(種子島)から掘り起こします。長濱幸男著「琉球献上馬と倭寇・牧」2,700円 榕樹書林は、様々な史料をとらえ直し、琉球馬が琉球と中国の交易の中で果たした役割を評価し、その史的痕跡を各地に訪ねます。ISBN978-4-89805-261-7

●作家・柳美里は2015年鎌倉から震災の地南相馬に転居。本屋「フルハウス」を営みながら地方紙に連載した66編をまとめたもの。柳美里著「福島県南相馬市小高区東町1-10」1,636円 福島民報社は、南相馬を拠点に創作活動に取組み、被災地を見つめ、ともに生きる人々の思いを綴ります。友情、朽ちる家、生き物たちとの交信、不屈の黒猫の楽隊など。ISBN978-4-904834-76-3

●音楽を使った子どもの発達支援を50年つづけている、都築裕治氏の<どの子も興味と自信が得られる音楽ネタをワザに変える発想法>を披露します。音楽療法士・都築裕治著「どの子もわくわくハマル音楽」1,700円 あおぞら音楽社は、音楽療法・保育・発達支援サポートブック。都築メソッド@−遊べるツールの発想編。ISBN978-4-904437-22-3

●近世土木技術の粋を極めた肥後の名石工・三五郎の足跡を跡づけます。高根一真著「石積み 石工 岩永三五郎の物語」2,600円 南方新社は、明治維新に薩摩に招かれ、その集大成ともいえる鹿児島五大石橋等で全国で名をなし、石橋架橋、河川改修、灌漑、干拓、堤防、波止等と薩摩土木の礎を築いた職人の物語。ISBN978-4-86124-555-8

●1974の閉山以降、九州の海上で、朽ちていく建築群と対照的に鳥たちに運ばれた種が芽ぶき<緑の島>へと変わりゆく姿を四半世紀撮り続けた<軍艦島=正式名称・端島>の記録。espinas3/写真「Ruins of the Future City 軍艦島飛行−鳥の眼で活写した廃墟の美」3,000円は忘羊社から。ISBN978-4-907902-41-4


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