夫と離婚して以降、女手ひとつで息子を育ててきた桃子。息子が独立した今も、ブティックを経営しながら忙しい毎日を送っている。しかし、ゆっくり夕食を作った記憶などほとんどなく、もしかすると自分は、幼かった息子に寂しい思いをさせてしまったのでは…と悩む。
そんなある日、息子の交際相手と名乗る女の子から突然電話がかかり、「かぼちゃのお宝料理っていうのを教えてほしい」と言われる。はたして「かぼちゃのお宝料理」とは?また息子のガールフレンドの真意とは…?
ベターホーム協会刊、作家・角田光代著の「彼女のこんだて帖」1,400円(ISBN978-4-938508-79-1)を原作とした、NHKBSのプレミアムドラマ「たべものがたり 彼女のこんだて帖」(全4回)の第3回目・「かぼちゃのなかの金色の時間−久喜桃子のこんだて帖より〜かぼちゃの宝蒸し〜」(2/24・23時から放送予定)の筋書きです。2月10日から3月3日まで毎週日曜夜の放送です。ちなみに2/17(二回目)は「ストライキ中のミートボールシチュー」、3/3(四回目)は「つけもの名鑑」です。ドラマを見て料理に挑戦する人もいるのではないでしょうか?本書は料理をキーポイントにした、涙あり笑いあり、ふと胸のつまるときもある15編の短編集。印象深い料理が登場します。
●今年に「渾身」という作品が映画化されるなど話題の多い作家・川上健一さんが山梨日日新聞に連載している小説の単行本化です。「朝ごはん」1,600円 山梨日日新聞社刊は、山の小さな朝ごはん屋さんの春夏秋冬を描いた物語。<自分を好きになることは人生を好きになること>が主題。330頁とボリュームあります。ISBN978-4-89710-011-1
●B5版・853頁の大著です。発行/北海道神社庁 発売/神社新報社「樺太の神社」10,000円は、終戦50年目の平成8年からはじめられた調査・記録事業の集大成です。いまは日本の領土ではない樺太(サハリン)には、多くの神社がありました。樺太の概要にはじまり、神社の地理・歴史概要(日本編入後敗戦まで)、樺太神社の終戦始末、ロシア語資料に見る神社・神道及び宗教政策、境内地の新旧景観についてなど8章に加え、日本語資料・330頁、ロシア語翻訳資料・150頁、地図・写真・230頁と膨大。ISBN978-4-915265-24-2
●ネパール人被告の弁護人の著者が記録する冤罪裁判の記録。著者は、この事件は日本の刑事裁判が抱える基本問題の縮図だといいます。石田省三郎著「『東電女性社員殺害事件』弁護留書」2,500円 書肆アルスは、主任弁護人の神山啓史弁護士との対談も収録。難しい法律上のやりとりがダイナミックに理解できます。ISBN978-4-907078-02-7
●信州に実在する”みーるマーマ”というレストラン。土を作り、野菜を育て、料理をこしらえ、おいしくいただき、丈夫な体と心を養う。市居みか作・絵本「こんもり森のまほうのレストラン」1,600円 文屋は、現代人が忘れかけている「命の循環」を物語として一冊に描きこんだ食育絵本。ISBN978-4-99,5552-9-0
●琉球列島の昆虫研究の第一人者・東清二著「沖縄昆虫誌」2,800円 榕樹書林は、琉球列島の昆虫の生態、歴史と文化の関わり、研究者群像とその成果を想いをこめて語ります。1933年生れの著者の研究生活から発せられる<沖縄の自然への賛歌>とも言えます。ISBN978-4-89805-165-8
●人と風土が織りなすかろやかな布。創製から200年の時を経て、今も日本人の生活を彩る、伝統の布「久留米絣(かすり)」。その歴史・製作技術を詳細に分りやすく解説します。エフ・ディブックス編・刊「久留米かすり本」1,800円は、織元14軒を掲載。地域活性化のヒントにも。また、神秘的な藍染めと時代に呼応するカラフルな色彩を放つファッション性の高いモデル写真も多数掲載。ISBN978-4-904342-09-1
●琵琶湖岸で造船技術を受け継ぐ舟屋の”造船技”、生活の中で様々な「かたち」を造り上げてきた樹木の文化に焦点を当てた特集です。成安造形大学付属近江学研究所発行/サンライズ出版発売「近江学第5号」1,800円は、丸子舟と船大工、木地師の里「小椋谷」を訪ねてなどの最新調査・研究の論稿多数。ISBN978-4-88325-495-8
●標高599mの低山ながら、温帯系、暖帯系の植物の宝庫の高尾。遠藤進・佐藤美知男共著「増補改訂版 高尾山の花名さがし」952円 揺籃社は、里の花、木の花、外来種など420種を写真とコメントで。ISBN978-4-89708-324-7