寒いと言っても春の気配を感じます。東京は私学の入学試験の真最中です。民事再生案の通った栗田出版販売(株)は、新栗田という会社を設立し、この社が4月に大阪屋と合併することが確定しました。
日本の出版取次(本の卸問屋)は、総合取次と専門取次そして地方取次に分けられます。総合取次とは、ほぼこの一社との取引きで雑誌と書籍あらゆる出版物の仕入れが可能な取次を言います。当センターが取引きしている総合取次は、扱い高順に、日販、トーハン、大阪屋、太洋社、中央社となります。栗田も総合取次でしたが消滅します。また協和出版販売(株)もそうでしたが、昨年トーハンに吸収されました。日教販(教科書・学参)、日本出版貿易(日本書の外国販売)、鍬谷書店(薬・看護・医学)は専門取次です。その他、神田村の取次数社とも取引きがあります。
業界紙等では業界7位と報じてますが、当社では総合取次4位の太洋社が2月5日(金)付けで「自主廃業に向けて」という通知を書店と取引出版社に出し、取次業から撤退することになり、2月8日(月)に説明会がありました。当社は、現在月100万円から200万円の取引きがあります。かって図書館流通センター(TRC)への納入が太洋社経由だった時期は500万から1000万円近い取引きがありました。現在TRCへの納入は日販に移っていますので売上が減少しています。同社の説明では、取引書店の帳合(取次店)変更、資産売却、売掛金回収を済まして自主廃業するということです。一月末期請求分については支払保障出来るが、それ以降については確約しかねるということです。当社としては、この1月26日以降の納入代金支払の保障がない中での取引きとなっています。扱い版元が全く知らない間に当社の判断で出荷停止は出来ませんので、2月25日までの一ケ月は取引きを続け、そこで出荷停止にさせていただきたく存じます。主に客注品、定期予約品の送品とさせて下さい。太洋社帳合いの書店さまにはご迷惑かけますが、よろしくご理解お願い致します。
●半助、おばけ、紅ずいき、炭酸せんべ、明石焼きなど、関西独自の食べ物も多くあります。さいとうしのぶ著「ちょっと昭和な関西の味」1,500円 リーブルは、絵本作家が語る思い出のちょっと昭和な<うまいもん>。全50点を画集のようなエッセイで語ります。ISBN978-4-947581-82-2
●調理時間は10分以内、トースターや電子レンジを活用して、使う材料を少なく、レシピを工夫して時間のない朝の料理レシピ集。ベターホーム協会編・刊「朝さっと作るお弁当125-作りおきに頼らない」905円は、お弁当マンネリ化を防ぎ、作りたてを食べられる、役立つ一冊です。ISBN978-4-86586-020-7
●日本には現在7ケ所の原発建設地がありますが、対して29ケ所の原発を止めてきた土地もあります。堀内和恵著「原発を止める島−祝島をめぐる人々」1,500円 南方新社は、その一つ、瀬戸内に浮ぶ人口500人余の島が30間年原発を止めてきた記録です。ISBN978-4-861224-330-1
●毎日忙しい大人に効くセラピー効果のある絵本たちの紹介。岡田達信著「絵本はこころの架け橋−大人のための絵本セラピーA」1,200円 瑞雲舎は、絵本と心理学を融合させたワークショップを考案し全国で開催している、絵本ソムノエ・岡田達信さんによる五〇冊の絵本ガイド。ISBN978-4-907613-09-9
●会津の歴史を紐解くと見えてくる会津人としての精神。前田新・笹川寿夫他共著「会津人の誇り」1,400円 歴史春秋社は、その「誇り」の内なる矜持の原核を、古代史から中世史、幕末、近代日本のなかに見ます。そして戊申を生きた会津の女性たちの心音も。ISBN978-4-89757-873-6
●八十歳を迎えた指揮者・小沢征爾が恩師に贈る感謝の書。小沢征爾・小沢幹雄編著「ピアノの巨人 豊増昇」1,700円 小沢昔ばなし研究所は、日本人として初めてベルリンフィルと協演したビアニストの切り拓いた道の先に開花した日本音楽の歩みも読みとれます。ISBN978-4-902875-72-0
●地域創成、時代小説の試みと言います。みやび つかさ著「函館、風祭り-『立街岬』物語」1,250円 北斗書房は、幕末の函館を舞台に繰り広げられる北陸から北海道につながる大スペクタルとその中で咲いた淡い恋物語。ISBN978-4-89290-033-4
●夢野久作著「ユメノユモレスク」3800円 書肆侃侃房は、夢野久作の4つの恋の短編集をテーマに選出。死後の恋、挿絵の奇蹟、ココナツトの実、瓶詰地獄の4冊に幻想銅版画を飾ります。ISBN978-4-86385-217-4