いちょうの落葉で道が黄色く染められています。今年は冬が来るのが遅いようですが各地はいかがでしょうか?今年も残すところ一週間となりました。本年もお世話になりました。
長く地方出版の本やその活動を紙面で伝えてきてくれた出版業界誌「出版ニュース」(出版ニュース社刊)が、来年3月で70年余の歴史を閉じて、廃刊となります。年1回出ていた「出版年鑑」も来年は出ないとのことです。編集長であり同社の代表を長く務める清田さんは、次のように述べています。「日本の出版業界は70年代の第一次オイルショック後にも2桁の成長を示し、バブル崩壊後も96年にピークを迎えるまで売上げを伸ばした。80年代には雑誌の売上げが書籍を上回り、『雑高書低』の時代がしばらく続く。それが変化したのは意外にも最近の2016年。雑誌の低迷が続いた結果、再び『雑低書高』となったのである。日本の出版業界の特徴は、全国津々浦々に広がる雑誌の販売システムにあります。市販されている無数の雑誌を全国の書店に配送する仕組みに、書籍が乗っかる形で発展してきました。その紙の雑誌の低迷で書店が減り、今はまだ売上げを保っている書籍の世界が力を失って行くことを懸念しています」
そして「長く出版の業界を見ていると、この仕事はつくづく『私的な要素』のものだと実感するんです。雑誌類だけでも一日約200種類出ていると言われ、全国に3500社ある出版社の一つひとつに、編集する者の哲学や理念が込められている。その凄じい多様性がこの業界の面白さであるのだと思っています。」と。この「作り手」の醍醐味が、どのように次の世代やメディアに受け継がれていくのか?転換期を迎えている課題です。(毎日新聞から抜粋)
◆年末年始の予定は、12月28日終業、1月7日始業です。
●二次方程式χ2-χ-1=0を解け。というようなよくある二次方程式をある国の数学者に見せたら、こんな難しいの高校生に解けるのかといわれたそうです。模範解答を求めたら?とんでもない解答が出てきました。etsle.k3(えたぁる.けぃすりぃ)著「最終警告!本当は怖い高校の数学」350円 暗黒通信団は、日本の優秀な高校生が、1時間たらずで解いてしまうという12題の問題を数学者が解くとこうなってしまうという実例を示します。こんなに難しくなるのか?ISBN978-4-87310-180-4
●過疎化・限界集落・寺院消滅などといわれるけれど、実際にはお寺も住職も意気軒昂!その奮闘に驚くドキュメント。中国新聞社文化部記者・桜井邦彦著「人口減少寺院の底力−地方記者のインパクトルポ」2,000円 興山舎は、中国新聞の、心をテーマに宗教のいまなどを伝える紙面=「洗心」を担当した記者が、伝統仏教寺院専門誌「月刊住職」に連載したものをまとめた本。過疎地の寺院と地域の現実、仏教の活性化と過疎地の可能性、寺院の社会貢献と平和活動の3章からなっています。ISBN978-4-908027-63-5
●城づくりに秘められた戦国時代の歴史を追体験。春風亭昇太師匠と2人の歴史家が、城の見どころ楽しみ方を語り合う。一般のお城ガイドブックや歴史書とは一味ちがう構成。中井均(滋賀県立大教授)、春風亭昇太(落語家)、斉藤慎一(江戸東京博物館学芸員)著「歴史家と噺家の城歩き−戦国大名武田氏を訪ねて」1,800円 高志書院は、戦国最強の呼び声高い武田の城を歩きながら、お城歩きの極意を伝えます。978-4-86215-187-2
●福島県奥会津の昭和村の<からむし>を中心に、暮らしの周囲で活用されてきた繊維植物との密接なつながりとその展開に注目して、国内外の産地を訪ね、研究成果をまとめました。菅家博昭著「別冊 会津学−暮しと繊維植物」1,429円 奥会津書房/会津学研究会発売・発行は、濃密な調査と詳細な文献探索の結果が一冊に。ISBN978-4-901167-25-3
●言葉から探る秋田藩入門のためのミニ百科。金森正也著「秋田藩小事典」1,600円 無明舎出版は、収録用語数500。経済・文化を理解するために必要な基本用語を平易に解説しています。巻末に総索引も付いています。ISBN978-4-89544-649-5
●ニューヨーク・ニュージャージー・コネチカットに長期滞在する日本人のための生活便利帳。Y'S Publishing編・刊「ニューヨーク便利帳Vol.27」4,200円は、ビジネスから医療・教育・ビューティ・帰国情報迄12項目に分けて情報収集。ISBN978-4-8123-0102-9
●菅野仁さんのベストセラー「ジンメル・つながりの哲学」(NHKブックス)でおなじみの、社会学が確立された19世紀末から20世紀初頭に活躍した4人の高名な社会学者の一人ジンメルの論点を40項目に整理・解説しました。徳田剛他著「ジンメルの論点」2,400円 ハーベスト社は、没後100年、いまだ色あせることのない「アイデアの宝庫」であるジンメルの魅力をわが国ジンメル研究の第一人者たち5氏が語ります。ISBN978-4-86339-101-7
●中世・武力を持つ僧はどうして存在したのか?成瀬龍夫著「比叡山の僧兵たち−鎮護国家仏教が生んだ武力の正当化」1,800円 サンライズ出版は、織田信長の焼討ちを検証しつつ、延暦寺中興の祖・良源(元三大師)の功罪、鎮護国家仏教による武力正当化の論理に迫ります。ISBN978-4-88325-191-9
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