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地方・小出版流通センター

地方・小出版流通センター通信 No.1253(2011/08/31)

「ブックスキャビンは、2009年12月中心市街地、商店街の多くの皆様の声と要望にお応えし、まちん中の本屋さんとしてオープンしました。街に来たときはひと息入れに、お気軽にお立ち寄りください。」

これは北海道・北見市にオープンしたお店の案内ですが、車社会、郊外にばっかりお店増えて、まちん中から本屋がなくなって久しい地域に、また本屋さんが復活したということ。これは、これから各地で起こることのように思います。

1997年6月に発行された、奈良敏行+田中淳一郎共著「街の本屋はねむらない」1200円 アルメディアという本があります。「地域社会って何なのか、その中に活きる街(町)の普通の本屋って何なのか---二十一世紀に必ず生き残るであろうニつの書店現場です」と企画され、1996年鳥取・大山で開催された「本の学校第二回大山緑陰シンポジウム」の分科会「書店は地場産業」の報告に加え、発言書店主お二人へのインタビューをまとめたものです。

大型店、チェーンの複合型書店しか開店しいない昨今、「街の本屋さん」を望む声が出始めています。郊外から街中に生活を戻そうというベクトルとともに、人口減少や、高齢化によって、コンパクトな地域空間へ移行しはじめているからでしょう。その中で楽しく本屋業をやっていく魂をこの本は伝えているからか、出版から14年も経った、今また読まれ始めています。というより、ここに出てくる二書店が二十一世紀に営業していて、様々注目されたり、発言したりしているからでしょう。

先日この定有堂書店の奈良敏行さんの開店以来30年経った現在の視点を聞く機会がありました。30年前は、取次の指導のままの町の本屋として開店、10年前、郊外店の乱立で市街地は沈下し、「本好きというにはたいした本がないね」というお客たちの指導で、読書人向けの本を大幅に増やして10年。昨今、熱心に本を読んでいた学校の先生たちは、かってほど本を読まなくなっていました。そして周囲を見ると元気なのは女性ばかり。フリーマーケットが旺盛な時代、「カフェ」がなんとなくそんな動向の中心に感じられた。普通の生活を大事にし、日々を輝かせる等身大の世界。それが「カフェ・ブック」で、自分を語り、人と触れ合うきっかけになる。そんな街の本屋の進化を語っていました。なんか納得しました。

新刊・これから出る本

●いま注目のカラー化タロット本!。アレクサンドリア木星王著「特訓 タロット・レッスン」2,000円 魔女の家BOOKSは、ロシアの衝撃の新作タロットの絵を日本で初公開。わが国でのタロット占術のトップにたつ著者の決定版入門書。ISBN978-4-944110-61-2

●この企画は日本全国各地を対象としても成り立つでしょう。ありそうでなかった、マラソンで巡る街の観光スポット。秋房麻里著「京都を走る まちなか編」1,300円 冬弓舎は、ランでめぐる京都穴場スポット。まるでその場を走っているような臨場感あふれる、京都コース案内。テーマを決めるとランニングは楽しくなります。ISBN978-4-925220-29-3

●あの伝説の雑誌「話の特集」の編集長、矢崎泰久の筆で愛惜を込めて甦らせた人物エッセイ。矢崎泰久著「あの人がいた」1,600円 街から舎は、草森伸一、井上ひさし、渥美清、岸田今日子など16人の文人達の知られざるライフスタイル。仕事と遊びを通してとことん交友を深めた今でも異彩を放つ方々の姿。ISBN978-4-939139-12-3

●胃ろうによって「食の楽しみ」を奪われている人々が多くいます。竹内孝仁著「胃ろうよさようなら−明日はおスシを食べに行こう」1,000円 筒井書房は、いま全国の特養ホームで「全員常食運動」がはじまっており、この本はその理論と実際の方法を述べたもの。介護・看護・医療が変わる理論と実践の画期的な書です。ISBN978-4-88720-640-3

●ファンから絶大な支持を集めるボード・ゲーム専門店・すごろくやが、海外・国内のおすすめボードゲームを200タイトルを厳選した本。すごろくや編「ボードゲームカタログ」1,800円 スモール出版は、初心者から愛好家まで、このゲームをもっと楽しく、好きになるガイドブック。ISBN978-4-905158-05-9

●正岡子規の人生と明治時代の松山を、マンガとイラストでたどる。土井中照著「のぼさんとマツヤマ−俳人・正岡子規の少年時代」714円 アトラス出版は、明治の松山で生き生きと過ごした「のぼさん」=子規がわかる、子どもと大人が楽しめる最新の少年・子規読本。ISBN978-4-901108-94-2

●夜の鉄道写真を撮り続ける山崎友也の最新フォトエッセイ。山崎友也著「魅惑の夜感鉄道」1,800円 クラッセは、ライフワークとして2年間にわたって撮った最新写真集。夜の鉄道には、ロマンがある。ドラマがある。そして希望を乗せ、思いを走らせ、お客は沢山の夢を見て欲しいと言います。夜間撮影などのマル秘撮影テクニック付き。ISBN978-4-902841-11-4

●歴史家・トインビーが「試練に立つ文明」において、世界の交易が「中央アジアの大草原の港から大西洋の海港へ突然に飛躍を遂げた」という16世紀。W.E.D.アレン著、尾高晋己訳「16世紀世界史におけるトルコ勢力の諸問題」2,300円 あるむは、16世紀、世界史の中心となって展開した「オスマン=トルコ」の歴史を、トルコやロシアなど当事国の資料を駆使してきます。ISBN978-4-86333-044-3

●富良野在住の探訪画家が2年をかけて巡り、描いたJR北海道465駅の駅舎。イマイカツミ探訪画集「北海道の駅舎 上巻」2,000円 寿郎社は、宗谷、根室、室蘭、石勝、富良野本線の心に染みいる92駅舎を収録しています。ISBN978-4-902269-44-4


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