トップページ地方・小出版流通センターサイトマップ


地方・小出版流通センター

地方・小出版流通センター通信 No.1257(2011/10/26)

 今年は山にどんぐりや椎の実が少ないこと、地域の過疎化が進み、人影の希薄な山里が増えていることなどで、各地で「熊出没」のニュースが報じられています。信州・長野のオフィス・エムから、信州大学山岳総合研究所編「ツキノワグマの生態学」980円(ISBN978-4-904570-42-5)が出ます。クマ出没が起きやすい年はどんな背景があるのか? 豊な森を育むクマの役割、人間はクマとどうつきあってゆくへきか? 知られていないツキノワグマ生態に迫ります。

 今年の「菊地寛賞」(文化活動で創造的な業績を挙げた個人や団体に贈られるもの)に、沖縄・石垣の南山舎が刊行した、「竹富方言辞典」25,000円(ISBN978-4-901427-25-0)の著者で元小学校長の前新透氏が選ばれました。沖縄の個人・団体では3人目の受賞だそうです。この辞典は、「琉球語と日本語の古層、民俗を研究するための貴重な遺産」として、1万7710語に及ぶ言葉を収録したB5判1560頁の大冊です。著者は85年以来、島の古老に153回にわたる聞き取りを重ね、それを整理し、今年2月に初版が500部刊行され、好評で秋に重版されています。

 今年も秋の読書週間にかけて全国各地で本や読書関係の催しが企画されています。福岡・博多で行われる「ブックオカ2011」のガイドマガジンが届きました。今年は64頁の冊子と豪華です。掲載されている座談会「フクオカの書店員 激動の2011年を振り返る」は4頁に渡り6人の店員さんが回顧してますが、地域色が出ていて読んでて参考になります。今年は震災で東日本ばっかり向いていたので、関西以西が希薄だったので余計なのでしょうか。このガイドマガジンが必要な方は電話090-6425-6711石風社の藤村さんまで。送料90円必要。

新刊・これから出る本

●悲しいことですが年を追うごとに必要性が増している、生活福祉資金貸付制度研究会編の「平成23年度版 生活福祉資金の手引き」2,476円 筒井書房の最新版が今年も刊行となりました。この貸し付け制度の沿革、通知表、Q&A、申込書類様式例、臨時特例つなぎ資金貸付制度、参考資料によって構成されています。ISBN978-4-88720-639-7

●放射能による野菜の汚染が気になるのか、09年に出た「今日から育てるキッチン菜園読本」286円という小冊子は6万部も出て、3.11以降更に増えています。その内容にプラスしたベターホーム協会編「キッチン菜園ノート」700円が10月末に出ます。畑や広いベランダがなくても、日当たりが悪くてもできる楽しい野菜づくりを紹介。種と水で育てる方法、残り野菜から育てる方法、土に種をまいて育てる三つの方法を初めてでも、誰でも出来るように解説。室内栽培ですから安心・安全。ISBN978-4-904544-21-1

●韓国の人気俳優チュ・ジフンは今年11月21日除隊の予定とのこと。「HOT CHILI PAPER PLUS11」1,886円 エイチ・シー・ピー編・刊の特集は、ホッチリの見たチュ・ジフンメモリアル>。俳優ジフン、入隊直前インタビュー、今までの軌跡をオールコンプリート。ISBN978-4-907854-97-3

●モータリゼーションの発達と過疎化によって消滅しつつある茅葺き屋根のモノクロ写真が沢山収録されています。佐藤勉著「懐かしき南会津−楽しき山と里」1,500円 歴史春秋社は、戦後になってもまだ残されていた秘境「奥会津」に探検的に通った著者が「民俗学山行」の時に写した写真集をメインに、山行の経緯、体験談、人々の暮しなども加えたもの。昭和40年代が中心です。ISBN978-4-89757-774-6

●世界でもっとも危ない基地沖縄の普天間と隣り合わせの学校・普天間第二小学校が子どもたちの作文を集めて、本土復帰の翌年から刊行してきた文集「そてつ」。ここに作文を書いた子供たちのその後を追った、沖縄タイムス記者・渡辺豪著「私たちの教室からは米軍基地が見えます」1,400円 ボーダーインクは、等身大の「普天間問題」に触れる渾身のルポルタージュ。ISBN978-4-89982-213-4

●いまは消えてしまった京都の電車たち。高橋裕著「京都の市電」1,500円は、1960年から78年までに撮影された市電・嵐電・京津電車の写真集。鉄道総図・交差点名・各路線図も。ISBN978-4-88716-203-7

●10/21朝日新聞夕刊の「窓」欄で紹介され問合せが増えています。ハーバード大学の教授でエイズや白血病の治療の第一人者、ジェローム・グループマン著/美沢恵子訳「医者は現場でどう考えるか」2,800 石風社は、診断を間違える医者、間違えぬ医者はどこが異なるのか。医師の思考をめぐる探索の医療ルポルタージュ。「正しい病名」に迫る推理ものとしても読め、医療門外漢が読んでも刺激的な逸話満載。ISBN978-4-88344-200-3

●大震災の表舞台からこぼれ落ちた小さな出来事や無名の人々のこと、心温まるエピソードや希望と未来の風景などを拾い集めた、一本460字の人気論説コラム135本。河北新報社論説委員会編「3.11を超えて−夕刊コラムの見た東日本大震災」1,200円 無明舎出版は、11月初旬刊。ISBN978-4-69544-553-5


本のご注文について

★一般読者へ。できましたら最寄の書店でご注文ください。その際、書誌名・発行所とともに「地方・小扱いです」と書店員の方に告げてください。またネット書店でも扱っている場合があります。
お急ぎの方は当社でもご注文をお受けします。コチラをご覧になりFAXにてご注文ください。
★書店様へ。当センター扱い商品は「注文制」です。お取引取次店へご注文いただくか、弊社ファックス(03−3235−6182)にて、帳合・取次・番線・書店コードを明記の上、ご発注ください。よろしくお願いします。

トップページ地方・小出版流通センターサイトマップ