トップページ地方・小出版流通センターサイトマップ


地方・小出版流通センター

地方・小出版流通センター通信 No.1277(2012/08/23)

 今年5月に初版の出た、新雅史著「商店街はなぜ滅びるのか−社会・政治・経済史から探る再生の道」(光文社)新書は7月で4刷りで読まれているようです。昔からあるように思っていた「商店街」も、1920年代以降の近代のもので、それは戦後の経済成長とリンクしていると言います。そして1974年(コンビニ一号店が出来た年)から崩壊期がはじまり、そろそろ末期を迎えている様相です。広島・福山では駅前商店街の売上げはこの10年で半分にまで落ち込んでいるそうです。都内でも、いままでなんとか頑張ってきた60代、70代の商店主が、体力の限界で閉めるケースが増えているように見えます。

 この本の著者は、再生のためには、「地域単位で協同組合が商店街の土地を所有し、意欲ある若者に土地を貸出すとともに、金融面でバックアップするという仕組み」が作られるべきた゜ろうと言います。そしてこのような考えでもって農業の近代化を図ろうとしたのが、今年没後50周年を迎え、再評価されつつある民俗学者・柳田國男だそうです。そして、このような考えに基づく「商店街作り」の試みがされている被災地があるとのことです。地域の書店もその中の専門店として存在出来ないものでしょうか。

これから出る本・新刊案内

●ササッとできて、パパっと食べられる丼と麺料理は、忙しい人の強い味方。昼ごはんにも、夜ごはんにも使える、丼&麺レシピをたっぷり紹介。手軽な一方、栄養が不足したり、偏ったりするのが気になりますが、海藻やビタミン類の豊富な野菜を使った、かんたんな副菜と汁物のレシピも紹介。「丼&麺」1,000円 ベターホーム協会編・刊は、バランスよく食べることができ安心。ISBN978-4-904544-25-9

●「チベットの死者の書」の翻訳者おおえまさのり氏が「3.,.11後を語る」をテーマに自然の霊性を取り戻そうと、久しぶりに思索を出版。おおえまさのり著「未来の舟−草木虫魚のいのり」1,600円 いちえんそうは、いま文明の転換期に立たされている未来の世代へのスピリッツの夢を秘めた種子を贈りたいという本。ISBN978-4900381-00-1

●世界中で発行されている音楽関係の切手の中で、とりわけ美しく、精緻といわれるのはヴァイオリンの切手だといいます。高村壽一著「切手が語るヴァイオリン」1,800円 草場書房は、切手のデザインを楽しみながら、ヴァイオリンに関する楽器・人・歴史風土などを多角的に理解して貰える一冊。ISBN978-4-902616-49-1

●中国奥地からラオス北部に逃れてきたモン族は文字を持たない民族です。安井清子著「モンの民話−ラオスの山からやってきた」1,700円 ディンディガルベルは、口承で伝わる面白くて珍しいお話を著者さんが聞き取り、日本語で紹介します。モンの民話、「ダネン」とはお話、民話のことですが、「ダ」とは、霊、精霊、妖怪などの意味、「ネン」は人間のこと。よってダネンとは人間と精霊の世界のお話です。挿絵や写真付き。ISBN978-4-9902581-2-2

●ファンの多い、ユニークな不定期刊行の雑誌、「酒とつまみ」の絶版号1〜9号と品薄の10号からテーマごとの企画を抽出・編集した、<創刊10周年記念なんちゃって傑作選>。「酒とつまみ チャンポン」1,400円 酒とつまみ社編刊は、世のため人のためにならない酒バカ企画の数々を、再度、この世に呼び戻す、二日酔まちがいなしの本。ISBN978-4903143-16-3

●函館生れの著者が、啄木と妻節子のゆかりの地をつぶさに探訪し、歴史に思い巡らします。竹原三哉著「啄木の函館−実に美しき海区なり」1,905円 紅書房は、一族の眠る函館の街の移り変りを、みやこうせい氏の写真と共に描き上げます。ISBN978-4-89381-271-1

●千葉栄一著「デンタルアンチエイジングとアロマセラピー−顔の表情と口腔内のアロマケア」1,900円 フレグランスジャーナル社は、アロマセラピーとアンチエエイジング医学の両分野を専門とする臨床歯科医師による渾身の書下ろし。唾液、咀嚼、嚥下をテーマとしたアンチエイジングについても詳細に解説。ISBN978-4-89479-223-4

●縄文人たちの道案内の目標を地図に再現するとあらわれる「星地名」…。これまでの東北の幾多の地震・津波・浸水災害にも星地名の場所だけは難を逃れていたという、星と地名と震災の相関を追います。森下年晃著「星地名−縄文の知恵と東北大震災」1,800円無明舎出版は、刺激的論考です。ISBN978-4-89544-568-9

●闘病・死・そしてその後…2010年8月12日に逝った妻・河野裕子へ捧げる一冊。永田和宏著「夏・二0一0−永田和宏第十二歌集」2,600円 青磁社は、26日放送のNHKBSプレミアム「うたの家〜歌人・河野裕子とその家族」にて使用される短歌を多数収録しています。ISBN978-4-86198-209-5

●古事記に書かれた神話のストリー追いながら、原文をもとに神話の中身を読み解きます。森田喜久男著「やさしく学べる古事記講座」1,500円 ハーベスト出版は、神話のあらすじをきちんと知りたい人、もっと深い内容を知りたい人にお奨め。神話発生のきっかけとなった、古代人の思想・学説・解釈も交えた全30の講座。ISBN978-4-86456-031-3


本のご注文について

★一般読者へ。できましたら最寄の書店でご注文ください。その際、書誌名・発行所とともに「地方・小扱いです」と書店員の方に告げてください。またネット書店でも扱っている場合があります。
お急ぎの方は当社でもご注文をお受けします。コチラをご覧になりFAXにてご注文ください。
★書店様へ。当センター扱い商品は「注文制」です。お取引取次店へご注文いただくか、弊社ファックス(03−3235−6182)にて、帳合・取次・番線・書店コードを明記の上、ご発注ください。よろしくお願いします。

トップページ地方・小出版流通センターサイトマップ