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地方・小出版流通センター通信 No.1286(2012/11/22)

 3.11以降、「脱原発のための再生エネルギー導入拡大」という言説が広がり、定着しはじめていますが、果たしてそれは正しいのか? と疑義を呈します。「発電」とは電気を作り出すのではなく、何らかの有効なエネルギーを電気エネルギーに「転換」することで、その過程で膨大なロスを生むそうです。「電力化」とは、電気エネルギー以外で実現出来る機能を敢えて電気で実現しようとすることを言います。「電力化」は社会全体の一次エネルギーの利用効率を悪化させる仕組みだと、著者は指適します。近藤邦明著「電力化亡国論−核・原発事故・再生可能エネルギー買取制度」2,000円 不知火書房(ISBN978-4-88345-053-4)は、再生エネルギー固定価格買取制度の先進国・スペイン・ドイツは電力料金の高騰と財政赤字で制度が破綻しつつあると指適し、この失敗に学ぶには、最終エネルギーの利用形態を電気以外に戻す「脱・電力化」だと説きます。

 誰でも少しは疑問に思っていたことですが、こう真正面から言われると「ちょっと、どうしたらいいの?」と考えちゃいます。前近代に戻るの? ロスを生まない発電方法の開発って? などと。現代人の大半は「電気ジャブジャブ」で生きているわけで、転換する方法は見出せるのか? 悩みます。

これから出る本・新刊案内

●全米で数々の賞を受賞した児童書の邦訳出版。江戸末期に漂流の末に米国に渡り、帰国後日本に多くの西洋文明を紹介したジョン万二郎の物語を米国で権威ある賞「コールデコット賞」を受賞した作家が描く、エミリー・アーノルド・マッカリー作・絵、高嶋哲夫他訳「MANJIRO−二つのふるさとをあいした少年」1,500円 星湖舎は、日本人が忘れてしまった勇気と好奇心を取り戻すために!ISBN978-4-86372-046-6

●「尖閣(領土)をとられるかもしれない」という被害者意識を誘発し「とられてはならない」との反射的回答を瞬時に引き出す。思考ではなく反射ゲームのキーワードで、問題の領土が「本当に日本のものなのか」「かれら(中国や台湾)に理はないのか」という思考は経ずに人々は踊らされている。岡田充著「尖閣諸島問題−領土ナショナリズムの魔力」1,900円 蒼蒼社は、冷静に今回の問題を分析、解説しつつ、単純な二者択一論を排し、豊かな共通生活圏を取り戻すための論を提起します。ISBN978-4-88360-113-4

●掘削を計画し、会社を設立、オランダ人工師ムンデルを迎え事業を始めた創業期の事業家たちが更迭され、次の経営者に引き継がれることで、利根運河は完成しました。しかし、この人物のことは、今まで見落されていました。田村哲三著「利根運河を完成させた男−二代目社長・志摩万次郎伝」1,300円 崙書房は、功績を評価されていなかった志摩の業績を運河完成120年を迎えるいま初めて公けにします。ISBN978-4-8455-0204-2

●好き嫌いがはっきり別れる食材=パクチー(別名コリアンダー、シャンツアイ)。佐谷恭&パクチーハウス東京著「みんなで作るパクチー料理」1,500円 スモール出版は、東京・経堂にある、パクチー料理専門店が奨める家庭で出来る、この野菜をふんだんに使ったおすすめ料理の数々。ISBN978-4-905158-08-0

●岩波文庫の中でもロングセラーの一冊と知られる、明治の文豪・幸田露伴の名著「努力論」を現代語で全訳した、幸田露伴著/和田宗春訳「幸福論」1,800円は街から舎から。その要諦は「努力することが人間の本然の姿であり、たとえ努力が実らなくても、生命ある間は自然と進んで行おうとする行為なのです。それが努力の本質であり、醍醐味なのです」という思想。この真理は変わらず本質は生きていると説きます。ISBN978-4-939139-16-1

●いままで埋もれていた資料を発見し、それを拠りどころに「架空の力士」とか「謎が多い幻の力士」といわれた宇都宮が生んだ大力士を、本当に実在した人物としてその巨像を明らかにします。中村弘著「日下開山初代横綱 明石志賀之助」1,600円 随想舎は、相撲を愛し、毎年の奉納相撲を実施する著者の執念が実を結んだ著作。ISBN978-4-88748-256-2

●舞台は滋賀県の朽木村。オノミユキ著「山村大好き家族−ドタバタ子育て編」1,200円 サンライズ出版は、地元新聞に連載されて大人気のマンガを一冊に。自ら体験した山村暮しの魅力満載。山暮しにあこがれる人にお奨めの入門書。ISBN978-4-88325-498-9 一月上旬、姉妹編「山村大好き家族−おもしろ生活編」1,200円 ISBN978-4-88325-498-9も出ます。

●沖縄には、かって世界に類のない、走りの美しさを勝負する競馬があったそうです。現役の記者が、沖縄各地の馬場跡を訪ね、沖縄人も忘れ去った歴史と文化を掘り起こしたノンフィクション!梅崎晴光著「消えた琉球競馬−幻の名場『ヒコーキ』を追いかけて」1,886円 ボーダーインクはその詳細をはじめて明らかにします。ISBN978-4-89982-233-2


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