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地方・小出版流通センター

地方・小出版流通センター通信 No.1287(2012/12/04)

 12月2日(日曜日)、南アルプスの友人宅からの帰途、7時間前に笹子トンネルを通っていたら、あの事故に巻きこまれていたかも知れません。1972年の日本列島改造論からの経過した歳月を思い返すまでもなく、この国のハード面は、そのほとんどが老朽化による危機的状況にあることが明白になってきました。年末に入り、中央高速は西方面(名古屋・関西)への物流の副動脈ですので、影響は必至でしょう。

 12月に入り、田舎では「とんど祭りの準備」が始まったとのこと。祭りそのものは年明けの行事なのですが、準備で、青竹を数十本用意したり 藁を集めてとんどの形に仕上げる部品つくりなどが行われているそうです。

 国内では報道されませんが、日本最大の三菱東京UFJ銀行の頭取が「国債の破綻を懸念している」と英国の専門紙が報じたとのことです。同行は40兆円の国債を抱えていますが、市場への影響を斟酌すれば保有を減らすことも出来ないといいます。日本の国債の90%は国内の金融機関が保有しています。「デフレ対策」と称して国債をジャブシャブ発行(円の増刷)しろという政治家の発言へ向けたものようですが、同じように経団連の一部からも懸念の声が上がっているとか。銀行や保険会社の持つ資産の減価は、預金・保険・年金あらゆる金融資産に波及するわけで、増加する年金世代にしろ勤労世代にしろ生活苦となり、消費は益々縮み、取り返しのつかないことになるのではと心配になります。国債が破綻に向かうと、日本人の持つ預金や保険は戻ってこないお金になりそうです。中国と戦争しかねない政治家や国債を破綻させかねない政治家など理解し難いことの多い年末です。

 地方の本を扱っていて、これからの日本で求められるのは、地域が経済的にも社会的にも独立的し、かってのような対外貿易に極度に依存しない国内体制を作ることが肝要と思いますが、この一年、政治が政策として言いづけているほど「地方分権」は進まず、反対に外国から資源や消費物資を盛んに輸入し、国内産業の活性化や創業、地域の自立経済構築を難しくする動きの方が強くなっているように感じます。東アジアの国々や世界中の発展途上国が発展し、私たち日本人と同じ生活レベルに近ずくにはもうすぐ、食料から原材料まで争奪戦は激化し、第一次産業はもとより全産業で、自助・自立が求められているはずなのに、そこに向かうことが困難な現実はなんとも言いようがありません。

 年末は12月28日(金)まで、年始は1月7日(月)始業です。休みが長いので、売れそうな商品は多めにご手配下さい。

これから出る本・新刊案内

●高田渡などが多く彼の詩を使い、フォークソングを発表してきました。沖縄出身で、人生の様々な場面を純朴で澄んだ目線で読んだ詩人の石垣島での足跡を描きます。砂川哲雄著「山之口貘の青春」1,900円は、沖縄の南山舎の新刊です。ISBN978-4-901427-28-9

●<スウドク>を開発し世界に広めたパズル専門出版社ニコリ編・刊の新刊。「とびっきり数独@」660円は、難易度10段階でいうと4〜8。解き応え十分な数独パズルを104問詰込み、とっびっきりの良問をあなたに!ISBN978-4-89072-341-6。もう一冊。「激辛数独12」700円は、限界に挑戦。難易度10段階で7〜10。難問ですが全て論理的に解けます。手かがりが見つかった瞬間の快感をあなたに。ISBN978-4-89072-452-9

●古代、出雲風土記の冒頭の「国引き神話」を地名の起源とする意宇(おう)の地に残された宝物などの資料展の図録。島根県立八雲立つ風土記の丘編「出雲の国の源流から−企画展 意宇の神仏の宝もの」1,800円は、島根のハーベスト出版刊。ISBN978-4-86456-037-5

●餃子の街・宇都宮。その地域の街歩きを楽しめる案内付きの餃子食べ歩きガイドの決定版。3000円ゲットのスタンプラリー券も付いた。協同組合 宇都宮餃子会編「宇都宮餃子−公式ガイドブックVol.5」600円は、地元の地方紙・下野新聞社から。6地区のエリア別にガイドします。ISBN978-4-88286-50-9

●来日する外人さんたちにも大人気。関東随一の観光地+高尾山。「とっておきの高尾山」700円 揺籃社編・刊は、高尾を知り尽くした著者が、初心者には分りやすく、繰返し登るファンには新たな魅力が発見できる構成です。ISBN978-4-89708-322-3

●昭和30年代、松本の市街を、風薫る安曇野を、起立する北アルプスを背景に、走った懐かしのボンネットバス。絵と文飯沼信義「思い出バス120景−画文集−懐かしの松本電鉄」2,400円 郷土出版社は、作曲家の著者が芳醇な完成を尽くして書き貯めてきた、バス絵集成。絵の懐かしさ、そして読み応えのある解説文。ISBN978-4-86375-162-0

●庶民がお祭りの時に家屋に飾るために描かれた芝居絵。こんなものが江戸期にあったのか?と驚きます。高知県立美術館で生誕200年を記念して行われているコレクション展の図録。高知県立美術館監修・鍵丘正謹他執筆「絵金 極彩の闇」3,800円 グラムブックスは、土佐独特の芝居絵屏風を大成した絵金こと絵師・金蔵の不出作を含む二百七十二点を網羅する、A5判・250頁の大冊。ISBN978-4-903341-16-3

●超メジャーな観光名所から町なかの秘境まで。乗り物、グルメ・温泉・神社や御利益スポット、本や音楽、映像まで。蔵満逸司著「鹿児島の歩き方−鹿児島市篇」1,600円 南方新社は、旅コラム115篇から成る観光ガイド。歩き方マップ付。ISBN978-4-86124-253-3


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