地方・小出版流通センター通信 No.１３２３（2014/04/23）
毎年友人から届く「竹の子」が今年はなかなか届きませんでした。それは最近どこでも増えているイノシシが喰いちらかし、人間の手に入らなかったからだそうです。しかし、今は最盛期！イノシシが食べるよりも竹の子の生える数の方が勝っているようで、やっと掘り出せたぜ！と瑞々しいものを送ってくれました。おいしそうなのは猪もしっかり食べていて、その残骸に人間の微力さを感じるとのため息も！
本人や親の病に振り廻され、この６ケ月ご無沙汰していた、山梨での畑仕事に久しぶりに参加。沿線は桃の花が満開で、桃源郷のようでした。あの二回に渡る大雪に見舞われ、ビニールハウスが壊滅的な被害を受け、直後には「もう立ちなおれない！」と意気消沈していた老夫婦もハウスを復旧させ、きゅうり、トマイ、ナスなどの苗の出荷に忙しそうでした。自然は怖いけど、人間も逞しく、強いものです。
すでに連休の恒例行事となった、谷中・根津・千駄木方面で行われる「不忍ブックストリート」は、一箱古本市が目玉ですが、今年は、ここを皮切りに全国に広がった本を中心に市民が集う、路上のお祭りの交流会「第２回ブックイベント・シンポジウム」が４／２６（土）に不忍通りふれあい館（根津2-20-7）で午後２時から行われるそうです。岩手のモリブロ・宮城、石巻のまちの本棚・新潟のニイガタブックライト・徳島のうだつマルシェをやっている方々がお話になる予定です。
これから出る本・新刊案内
●家庭文庫の草分けの東京子ども図書館が選んで７２年に第一版を刊行以来、改訂を重ねて今回は４版目。「お話のリスト」1,200円 東京子ども図書館編・刊は、お話会で比較的無理なく語ることができる＜まずこの話から＞で基礎を習得編し、個性ある話、少し風変わりな話、趣のある話などの＜さらに幅を広げて＞編でレパートリーを広げてもらうという二部構成で２２６話を紹介。ISBN978-4-88569-081-5
●日本の芸術大学の最高峰の授業のエキスを公開。東京芸術大学 佐藤一郎＋同大学油絵技法材料研究室編「絵画制作入門」2,900円 東京芸術大学出版会は、描く人のための理論と実践を。理論編は絵画学の基本、顔料と媒剤など５章､実践編は絵画材料の実地など４章から構成されています。ISBN978-4-904049-40-2
●現代人の頭皮や肌の悩みを、２７年のキャリアを持つ実力派エステティシャンが構築4 た新しいトリートメント技術で解消、そのノウハウを伝授します。飯尾憲子著「チャクラ・ヘッドトリートメント」2,000円 フレグランスジャーナル社は、ぬくもりのある施方０紹介し、理容やエステ関係者の全てに手にとってもらいたい本。ISBN978-4-89479-240-1
●二年に一度作ります。フルネット編・刊「酒蔵名鑑２０１４〜１５年版」3,000円は、日本国内で日本酒を製造する酒蔵の最新データ。主要３０蔵の「純米酒カタログ」。女性杜氏蔵名簿、廃業蔵名簿等なども。ISBN978-4-938799-65-6
●動物学者の著者は、世界最大の植林計画のためこの地を訪れ、滞在中に多くの民話を採集しました。前田満／絵と文「空飛ぶカエル」1,000円 澪標は、草原に棲む動物たちの知恵比べ、砂漠を動物たちが駆け回る、中国・内モンゴルの動物たちが登場する民話５話を絵本に。ISBN978-4-86078-267-2
●青年太鼓が紙相撲のように飛び出してきます。松田幸子・文／うえずめぐみ・絵「エイサーだいこで ちむどんどん」2,350円 ジグゼコミュニケーション発行／琉球プロジェクト発売は、沖縄で旧盆に行われるエイサーの魅力を世代を超えて伝えていこうと作られた仕掛け絵本です。ISBN978-4-9906517-1-8
●沖縄のラジオなどでも活躍し、若手の言論人にして編集者、新城和博著「ぼくの沖縄＜復帰後＞史」1,000円 ボーダーインクは、１９７２年の復帰から２０１４年の現在まで印象的な沖縄の出来事を、そこで暮し続ける個人の思い出とクロスして描くエッセイ集。ISBN978-4-89982-248-6
●大西寿男著「校正のレッスン」1,600円 出版メディアパルは、デジタル化という劇的な変化にあってどのように言葉とつきあうか？校正の現場からの提言。校正の１０のレッスン、校正の原則と役割、肉体としての本、電子書籍など。ISBN978-4-902251-27-2
●原爆を体験した戦中派の著者が、従軍慰安婦、靖国神社、植民地支配、日の丸君が代、原爆等の問題の背景とポイントを分りやすく語ります。玖村（くむら）敦彦著「かえりみる日本近代史とその負の遺産」2,200円 寿郎社は、きなくさい政権下のいまもっとも必要とされる歴史入門書として刊行されました。ISBN978-4-902269-69-7
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