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地方・小出版流通センター

地方・小出版流通センター通信 No.1343(2015/04/09)

東京の桜は先週末で散り始めました。統一地方選挙がはじまっています。「地方創生」と政府は声をかけますが、各地から届く便りには、その燭光はなかなか読みとれません。

そんな中、今年創立20周年を迎える吉備人出版の山川社長は、「これまでの郷土史や民俗学などの『教養』『記録』を柱にしてきた地方出版に、『協働』『共感』『共有』をキーワードにした等身大メディアとしての要素が加わってきたように思います。そして地域の人たちの本づくりの伴走者となる、身近な出版社の存在が求められていることを肌で感じるのです。地域づくりに欠かせない『地域の本』。地方出版の仕事はさらに広がってゆくでしょう。地域が生き残り、豊かになってゆくために、地元の出版社は元気でありり続けたいと思います」とこれからの意欲を語ります。

新年度になり、たてつづけに本屋さんにちなむ二つの会合がありました。

一つは、清水・静岡の戸田書店で長く仕入、販売統轄を担い、書店生活30年をめでたく卒業される戸田書店の杉本博監査役仕入顧問に「感謝する会」で300余名も集りました。出版社だけでなく、帳合い取次の枠を超えた書店人や取次人も多く、杉本氏の仕事ぶりとともに親交の広さをうかがわせました。当社設立以来長く、取り扱い本を仕入れ、販売していだきました。

もう一つは、今年書店人人生50年を迎えた神保町・岩波ブックセンターの柴田信さんの一生を、「『本屋』は死なない」(新潮社)を著したフリージャーナリスト・石橋毅史さんが聞き書きした「口笛を吹きながら本を売る−柴田信、最終授業」(晶文社刊・1600円)の刊行を記念し「書店人生50年を祝う会」。こちらも出版社ばかりか、同業書店仲間、神保町町内会の商店主さん・ジヤーナリズム関係など多彩な面々が揃い、賑やかな集りでした。

これから出る本・新刊案内

●ユニバーサルイベント検定の公式テキストです。一般社団法人日本イベント産業振興協会能力・コンテンツ委員会監修「いま、求められるユニバーサルイベント」3,000円 UDジャパンは、高齢者や障害のある人、外国人など誰でも参加できるイベントづくり入門。多くの事例を通して実用的に学ぶことができる、検定受験者必携の書。ISBN978-4-901173-29-2

●地域の文化遺産を活かすために地元企業が果たすべき役割と瀬戸内文化の育成と将来について語り合った記念講演の記録。就実大学経営学部編「文化発信基地としての瀬戸内文化圏の未来」1,000円 吉備人出版は、2014年6月に学園創立110周年記念で行われた語り合いの記録。ISBN978-4-86069-405-0

●かっては日本三大山城の一つ「高取城」の城下町として栄え、町の中心を通る土佐海道沿いには今も古い町並みの残る奈良県高取町。毎年三月の一ケ月間、住宅や商店など100軒の玄関や座敷に雛人形を飾る「町家の雛めぐり」が催されます。天の川実行委員会編著「高取・町家の雛物語-色紙に書かれた家族のエピソード」1,400円 京阪奈情報教育出版は、この催しで綴られたその家と雛とのエピソードを収めます。ISBN978-4-87806-810-2

●北海道沿岸は有数のクジラやイルカ生息地。それをウオッチするクルーズ船が人気です。ナチュラリー編・刊「faura47号 春号」952円の特集は、クルーズで見る野生。海鳥やトド、アザラシなど豊富な海の自然の圧巻の映像を届けます。

●フラワーエッセンスの歴史は、1520年にスイスの医師が始め、その後、一時忘れられたものの、1830年イギリスのエドワード・バッチ博士によってその存在が再発見されました。本書の著者は、バッチの教義に則りエッセンスを作りはじて20年研究に勤めてきました。マリオン・リー著/篠智子・羽成行央監訳「フィンドホーンフラワーエッセンスHANDBOOK」2,500円 フレグランスジャーナル社は、花のパワーを日常に!200以上の症例と、それぞれに適応するエッセンスを明示。48種のカラー写真や植物画も魅力的です。ISBN978-4-89479-255-5

●小学生でも理解できる彦根城のすべて!サンライズ出版編・刊「すごいぞ!彦根城」1,000円は、天守や櫓などの建物だけでなく、石垣や堀、切岸などマニアックな事項も最新の研究成果を基に、わかり易く解説。ISBN978-4-8325-563-4

●この号で最終号となります。会津学研究会編「会津学7号-特集災害の記憶」1,429円奥会津書房は、東日本大震災の4ケ月後に起こった新潟福島豪雨災害の報道されることの少なかった現場の記録特集。その他「山中集落の終焉に立ち会って」「昭和村の花嫁行列」など力作揃いです。ISBN978-4-901167-22-2

●だしの取り方から手当法までマクロビオティックの知恵を詰め込んだ本。角屋敷まり子著/岡部賢二監修「からだをととのえる季節の野菜レシピ帖」1,800円 南方新社は、マクロビオティック料理70種。玄米菜食を基本に、白砂糖や乳製品を使わない料理の基本的な考え方からレシピまで。ISBN978-4-86124-315-8

●東欧フィンランドのフィンランディア・ジュニア賞受賞作家の人気シリーズ絵本。アイノ・ハブカイネンとサミ・トイポネン作/いながきみはる訳「タトウとパトウのへんてこアルバイト」1,800円 猫の言葉社は、へんてこ村のへんてこな兄弟が体験する仕事の各種。パン職人、看護師、清掃員など十二のアルバイト体験でどうなるか。ISBN978-4-904196-16-8

●人間の総体・生の全体性を主題とする実存俳句の提唱者・西川徹郎を論ずる日本文壇・詩歌俳壇・思想・哲学界の第一人者73名による記念論叢。西川徹郎ほか著「修羅と永遠-西川徹郎論集成」25,000円 茜屋書店は、A5判・上製・1200頁、函入・布クロスはりの美装本。ISBN978-4-901494-13-7

●NHK・BS放送の「だから荒野」でうたわれた俳句の著者の手記と俳句。そこから伝わる原爆の生々して記録。松尾あつゆき著「原爆句抄-魂からしみ出る涙」1,300円 書肆侃侃房は、妻と3人の子どもをうしない、詳細な日記から200句の原爆句を書いた人の激しい言葉のつぶて。ISBN978-4-86385-177-1

●朝日新聞盛岡総局編「復興とは 3.11その時 そして」1,500円 ツーワンライフは、震災を風化させまいと新しいテーマを追って取材した記事の数々。三陸鉄道/運転士の葛藤/写真洗浄物語/仮設住宅3年。ISBN978-4-907161-43-9

●特定非営利活動法人うちのの館著「登録有形文化財 藤岡家住宅 修復と活用の記録」1,400円 京阪奈情報教育出版は、民間による古民家の再生と文化的活用。地元の大工・左官瓦職人、表具師らによって再生され、2008年から一般公開されている古建築の記録。ISBN978-4-87806-809-6


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