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地方・小出版流通センター

地方・小出版流通センター通信 No.1397(2017/10/24)

今回のドタバタ選挙は現政権の大幅躍進という結果となり、きなくさい時代に入り込む前兆のように感じます。国の巨大な借金の問題は先延ばしにして、なんとかつくろいつつ延命するということがいつまで続くのでしょうか?

2000年前後まで、街の書店がレンタルビデオを扱い、なんとか経営を維持していた期間がありました。媒体がDVDとなり通販中心となり、次に電子配信となり、兼業でなんとか持っていた書店は厳しくなり廃業に追込まれました。そして昨今、街のビデオ(CD・DVD)レンタル店の撤退がかなりの数で始っています。本や雑誌を扱っていたお店もあります。そこが撤退した商業ゾーンの隙間に、異なる業態のお店が出来ています。郊外の大型店の後釜には「別の業種+本」というお店が出始めていますが、これは本はあくまで一部で雑貨やリユース商品がメインだそうですが、CDレンタル店撤退の後釜にも、このような業態が出てきそうです。そしてCDやビデオレンタルは、主要都市の大型店のみとなるようです。現物を見てレンタルという客は少数となり、マニアが残るだろうを見越しています。中古レコードのような感じでしょうか?バーチャルがリアルを駆逐する時代は、なんとも侘しく思いますが、日本ではまだ序の口でしょう。アメリカでは、2年程前からリアル書籍など活字に戻りつつある傾向が顕著のようですが。

新規に「豊作パブリッシング」という版元を扱います。ウクレレYouTuberGAZZ著「ガズレレ歌本Vol.1」926円(978-4-9909522-1-1)という、ウクレレ演奏学習の教本をだしています。ユーチューブで実技指導がされていて、その手書き楽譜集なのですが、ネットで2500部売れています。この種の趣味は、ネットに馴染まない高齢者層が多く、書店への問合せが多いようで、当社で扱うことになりました。以前に紹介したニコリ刊のパズル本「じぃじぃとばぁばぁようこそ数独」500円(ISBN978-4-89072-905-5)も同様に高齢読者向きですので書店注文が増えていて、9月現在3刷りとなっています。このは11月には第2弾が出る予定です。お城とか、巡礼の本などこの種の本は結構あるのではないでしょうか?

新刊・これから出る本

●水俣病が確認されて今年で61年が経ちました。著者、初めての水俣病闘争論集。渡辺京二著「死民と日常 私の水俣病闘争」2,300円 弦書房は、1969年、いかなる支援も受けられず孤立した患者家族らと立ち上がり、<闘争>を支援することに徹した闘争論集。市民運動とは一線を画した<闘争>の本質を改めて語ります。ISBN978-4-86329-146-1

●三一書房刊「ペンを奪われた青春」の著者・宮野英也さんが教員生活や紙芝居活動を通しての平和を守ってきた運動の記録です。宮野英也著「ぼくの戦争紙芝居人生」1,500円子ども文化研究所は、シリーズ<あしたへ伝えたいこと>の一冊。著者(2017年没)は永らく小学校教師を努めつつ愛媛子どもの文化研究会を設立し、紙芝居や戦争を描いた児童文学を通して、平和の尊さを熱く訴え続けました。ISBN978-4-906074-01-3

●旧日本軍から米軍へ支配者が変わっても続く性暴力被害の実態を告発します。沖縄探見社編・刊「沖縄の基地と性暴力」1,000円は、戦争と対立関係の中で、憎悪や差別意識が生み落とし、法制度の歪みが育ててきた犯罪の構図を戦前から現代まで浮び上がらせます。ISBN978-4-9909786-0-0

●幕末維新の新政府と幕臣の闘い。福島・会津での闘いの死者は「埋葬禁止令」によって野ざらしにされたという通説が信じられているが、それは嘘だった。野口信一著「会津戊辰戦死者埋葬の虚と実」1,500円 歴史春秋社は、戊辰の役の死者は埋葬されず野ざらしにされたというのは虚構だったということを、新発見資料により三千名余の死者の埋葬を跡づけることで明らかにします。ISBN978-4-89757-912-2

●なんでこんなに、山梨周辺にパン工房が増えているのでしょうか?山梨日日新聞社編・刊「八ケ岳パン散歩」1,400円は、八ケ岳周辺、北杜市8ブロック、韮崎町のパン店ガイド。長野県&東京都のお店も少々紹介。地元産の小麦使用のお店も。ISBN978-4-89710-475-1

●精神科医の著者が精神神経免疫学の応用としての香り研究に従事した成果です。小森照久著「こころの疾患と香り−香りがこころに効く秘密」1,600円 フレグランスジャーナル社は、香りの多様な働き・作用で美と健康をサポートする活用実績の紹介、香り使用の意義と展望も。ISBN978-4-89479-289-0

●昭和電工と味の素の創業家は、千葉・房総で姻戚関係を結び、巨大財閥となっていきました。大場俊雄著「房総のカジメとアワビで成った新財閥−森家と安西家」1,300円 崙書房は、ヨード生産から出発して大財閥となった一族の物語。日本は世界のヨードの約35%を産出。千葉は80%を占め、小資源国日本の貴重な輸出品です。ISBN978-4-8455-0214-1

●秋田で明治の馬車鉄道から、本格的路面電車が運行されたのは大正11年。それから昭和26年に秋田駅前−土崎間が開通。しかしそれから14年で消えた。市電のあの日、あの時を230葉の写真で再現。秋田県立博物館編「写真帖 秋田の路面電車」1,800円 無明舎出版は10月末刊。ISBN978-4-89544-637-2


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