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地方・小出版流通センター

地方・小出版流通センター通信 No.1404(2018/03/15)

春です。千葉の実家の竹薮では竹の子が芽を出していました。今年も、もう、年度末になってしまいました。そして新年度の教科書の季節がはじまっています。ネットに専門書の市場が奪われるなか、教科書や学習参考書は、まだ取次経由の生協書籍部や書店の外商部の扱いが中心です。 取次店も通常以上の丁寧な取り扱い要項を案内されています。

先日亡くなった思想家・西部邁氏の発行していた雑誌「発言者」は当社扱いで流通させていました。「表現者」に移行され、それも休刊されて時が経ちますが、自裁という行為を受け止めつつご冥福を祈る気持ちで一杯です。

九州の作家、石牟礼道子さんが亡くなりました。この方の業績に関しては、様々な方がまたメディアが報じていますが、弦書房から2006年に刊行された、石岡中正編「石牟礼道子の世界」2200円(ISBN978-4-902116-67-7)を再度紹介しておきます。近くにいた渡辺京二、原田正純はじめ九州の方々10氏が 傑作誕生の秘密、”説教節”DNAなど多面的に分析している最適な書です。

1月に催された、第33回梓会出版文化賞の会場で配布された、選考委員の斉藤美奈子氏の「選考のことば」では、今年は奇しくも地方出版社二社(九州の石風社と東北の無明舎出版)が受賞したことに関し次のように綴られていました。「梓会出版文化賞は、光の当たりにくい地方出版社を顕彰したいという意識がもともと強いのですが、むろんそれだけが受賞理由ではありません。出版社の多くは東京に集中しています。選考委員も東京の会社と仕事をする機会が多いわけですが、近年は企画を提案しても『で、売れるんですか?』みたいな話にすぐなる。またそれかい。やれやれと思いつつ地方出版社の出版リストを見ると、なかなかいいんですね、これが。売れ行き至上主義とはまた別の、出版文化に対する静だけれども熱い志が見える。『腰を据えて本をつくってる感じがする』が共通した意見で、(選考委員)四名中三名が推した石風社が出版文化賞、これまで何度も名前があがっていた無明舎出版が特別賞という結論になりました」と。

団塊の世代の高齢化がきっかけのようにも思いますが、2000年代を過ぎてからでしょうか? 地方出版社の専売特許である、地域史や郷土史の出版が減少してきていることを感じていますが、そのようななかで、この種のジャンルの刊行に力を入れている地方出版社がまだ多々あります。九州・宮崎の鉱脈社の新刊は、永山修一著「本庄古墳群猪塚とその出土品の行方−天明・寛政薩摩藩の知のネットワーク」2.000円(ISBN978-4-86061-683-0)です。230年前(江戸後期)に発見された古代古墳群から出土品をめぐる人々の交友関係の広がりから、転換する時代の知の胎動を知る事が出来ます。鉱脈社はじめ、長崎の長崎文献社、富山の桂書房、福島・会津の歴史春秋社、北海道・札幌の北海道出版企画センターなどがあげられます。まだまだ、このジャンルも出版する題材が残っているように推測します。

◆決算・棚卸しのため3月28・29・30日(水から金曜日)出荷を休みます。

新刊・これから出る本

●「ぼけちゃても、できることはたくさんあるんだね。なかなか楽しそう!」そう思って読み終えてくれたらうれしいです〜。トム・キットウッド キャスリーン・ブレディン著/高橋誠一監訳/寺田真理子訳「認知症の介護のために知っておきたい大切なこと」1,500円 ブリコラージュ発行 全国コミュニティライフサポートセンター発売は、内容を刷新して復刊された、パーソンセンタードケア入門の決定版。筒井書房から発行され、絶版になっていた、認知症介護のバイブル的著作としてロングセラーだった翻訳書の期待の復刊です。ISBN978-4-907946-14-2

●九州にはこんなおもしろい男がいたのか?山本博昭著「宮崎滔天伝−人生これ一場の夢」1,600円 書肆侃侃房は、中国革命の父=孫文と親交を深め、アジア初の共和国・中華民国誕生を支え、生涯アジア解放という大志を抱き続けた大陸浪人、近代という時代の寵児の痛快人生を描く労作。ISBN978-4-86385-304-1

●数学の本。真実のみを記録する会著「素数表6000個」357円 暗黒通信団刊は、1行4個、1頁60個の素数が掲載されています。正確な値になるよう十分に注意していますが、万が一掲載した値が間違っていたとしても、発行者は責任をとれないとか!ISBN978-4-87310-130-0

●三十年前に出た「漂民の文化史」(1981年)と「西海のコスモロジー」(2014年)の成果を下敷に、東靖晋著「最後の漂海民−西海の家船と海女」1,800円 弦書房は、忘れられた「海の文化」をいま甦らせます。九州西北海域に海人の系譜(白水郎−海夫−家船)を探り、「海女語り」を通して、その漂泊移動の日々をたどります。ISBN978-4-86329-167-6

●島根県・宍道駅から広島県・備後落合駅までを結ぶ木次線は開通80周年を迎えます。「木次線ローカルガイド」1,200円 ハーベスト出版は、雲南市でインターシップをした学生、ローカルジャーナリスト田中輝美などが共著で、鉄路の歴史、駅舎や列車の魅力、沿線の人々など、鉄旅に必要な情報満載です。ISBN978-4-86456-263-8

●動物が自己治癒に必要な植物を自ら選び取る力を研究する学問=ズー・ファーマ・ゴクシー(Zoo=動物、pharma=薬、cognosy=学問)に基づいたイヌへのアロマセラピーのノウハウを丁寧に。ナヤナ・モラグ著/野々口美也子訳/飯野由佳子監訳「アロマティックドッグケア」1,800円 フレグランスジャーナル社は、海外では獣医師などドッグプロフェショナルたちに多く取り入れられています。ISBN978-4-89479-297-5


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