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地方・小出版流通センター あなたはこの本を知っていますか

地方・小出版流通センター通信 No.1413(2018/09/27)

「北海道に住んでみて感じるのは、ここは”むき出し”の自然があるということです。穏やかなときはその恩恵を体感できる一方、いったん牙をむけば、雨であれ雪であれ風であれ、なんのバリアもなく、大きな被害をもたらします」。2017年の夏に立て続けに北海道に上陸した3つの台風により川が氾濫し、大きな被害がでた年に発行された競馬馬情報誌「フォーチュリティ58号」(北海道・新ひだか町/ジェイエス発行)の編集後記ですが、今回の地震でこの文章を書かれた編集者の方が犠牲になりました。馬が好きで、大阪から単身赴任し、ほぼ一人でこの雑誌の編集を担ってこられました。残念でたまりません。このような事情で、同誌の発行は一ケ月ほど遅れます。お見舞いを送った北海道内の出版社の方からは、まず北海道は地震はないと思っていたという言葉が続々と出てました。予期せぬ災害だったわけですが、それから発生した全道に及ぶ停電は、現代文明社会の脆さを示しました。電気がなければ、日常生活も仕事も出来ないということを実感させられました。

韓国の富川(ブチョン)市の市立図書館に「沖縄文化センター」が今年、開館します。2016年沖縄で開催された「東アジア出版人会議」をきっかけに持ち上がった話です。鳥取県で沖縄をテーマとして池原正夫氏が運営してきた私設文庫「てぃんさぐぬ花文庫」の閉鎖に伴う蔵書の保存と、琉球の近現代史を専門に研究してきた岡山大学名誉教授の上原兼善氏の蔵書の行先として、韓国での沖縄研究の拠点作りにしようという企画となりました。今年までに沖縄の出版社各社の刊行物も加え、沖縄関係資料一万3千冊が韓国に寄贈されました。2018年9月14日に「沖縄特別館」の開館式と「琉球・沖縄国際学術大会」が開かれました。このような韓国の沖縄研究の動きに対応して、2019年に新しく開館する沖縄県立図館においても「アジアに向けて開かれた図書館ネットワークの構築」ということが課題として議論されているそうです。沖縄と韓国の出版文化の交流、東アジアの出版文化交流の一つとなりそうです。

新刊・これから出る本

●久しぶりに新しい号が出ます。舘浦あざらし責任編集「北海道いい旅研究室16」750円海豹社は、特集1 北海道の廃止&廃止寸前駅を訪ねる旅、特集2 気になる温泉と宿、特集3 絶滅危惧温泉00荘大図鑑、北海道鉄道NEWSスクラップ。 ISBN978-4-901336-35-2

●本書原作のテレビドラマは昨年中国で高視聴率をあげました。中国政治小説の第一人者である周梅森著「人民の名のもとに 上巻・下巻」各2,980円 グローバル科学文化出版は、中国で180万部のベストセラーの邦訳です。上巻・ISBN978-4-86516-023-9/下巻・978-4-86516-024-6

●岡山県北にUターンやIターンして働く人たちは田舎での暮しと仕事をどのように築いているのか?当事者10人へのインタビュー。丸尾宣史著「地方に『かえ〜る人』3−自分スタイルではたらき、暮らす」1,500円 吉備人出版は、覚悟を差し出して土地に根付いた生業の旗をたてた人々の姿。御前酒蔵元辻本店、はなうり、笏本縫製、おおきな木、NPO法人英田上山棚田団など。ISBN978-4-86069-558-3

●朝日新聞長野県版で16年から17年に「酒もよう」と題して連載され、全国2位の数を誇る信州の酒蔵、そして係わる人々を紹介したものを纏めた朝日新聞長野総局編著「信州の日本酒と人」1,600円 川辺書林は、54の酒蔵の「人模様」「酒模様」。コラムと豊富な写真が一杯。ISBN978-4-906529-90-2

●司馬遼太郎の「国盗り物語」ゆかりの地を訪ね、古文書をひもといて綴った歴史エッセイ。です。岐阜新聞社編・刊「国盗り道三」1,667円は、岐阜新聞アーカイブシリーズの一冊。道三、信長、そして光秀、究極の下克上”天下盗り”は、ここ美濃の国からはじまりました。ISBN978-4-87797-258-5

●長崎医科大学付属病院で勤務中に原爆の直撃をうけ白血病と闘いながら平和を訴えた医師の43年の生涯を克明に辿ります。小川内清孝著「永井 隆」1,600円 長崎文献社は、<長崎偉人伝>シリーズの一冊。生い立ち、医科大学から放射線技師へ、結婚生活、戦後−闘病生活と旺盛な創作活動始る、最晩年の如己堂生活、永井隆の記憶と遺産、没後の永井批判について。ISBN978-4-88851-299-2

●沖縄では誰もが知っている妖怪の秘密を解きあかします。赤嶺政信著「キムジナー考-木の精が家の神になる」1,000円 榕樹書林は、沖縄の妖怪「キジムナー」の正体を民俗学的分析を通して明らかにし、儀礼的手続きを経て家の神へ昇華する過程を描きます。ISBN978-4-89805-203-7

●スリランカ料理、アーユルヴェーダ、世界遺産、マリンアクティビティなどで注目される国スリランカの言葉の生活に根付いた用例集。新井恵壱著「旅行:会話ナビ スリランカシンハラ語−お役立ちフレーズ集」2,000円 アールイーは、シンハラ語で”君の服イケてるね”などという表現をカバーするフレーズ集。シンハラ文字表、フレーズ集、シンハラ文字の書き順、シンハラ語書き換えスリランカ地図。ISBN978-4-905502-19-7

●今回の特集は<佐藤究、深緑野分のミステリー狩り>です。書肆侃侃房が出し続けている「文学ムック たべるのがおそいvol.6」1,300円は、文学賞候補が続出の、小説と翻訳と短歌を中心としたムック。他に翻訳メアリー・エリザベス・カウンセルマン 加野一郎訳(アメリカ)、巻頭エッセイは前田司郎さん。ISBN978-4-86385-342-3


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地方・小出版流通センター取扱図書目録休刊のお知らせ

毎年春に刊行してまいりました地方・小出版流通センター取扱図書目録【あなたはこの本を知っていますか】は、このNo.30をもちまして休刊となりました。今後は月刊情報誌【アクセス】や当ホームページ等で取引出版社刊行図書の情報提供に努めてまいります。今後ともよろしくお願いいたします。(2015/06/04更新)

目録画像

「あなたはこの本を知っていますか−NO.30」(A5版・248頁・定価:本体700円+税 ISBN978-4-8123-0523-2)

本目録には2013年1月から12月までに刊行された新刊、およびこの期間に地方・小出版流通センターと新規に取引を開始した出版社の在庫のある刊行図書を収録しています。

収録点数は「地方・小出版流通センター扱い」の書籍434社2,803点、雑誌92社544点を収録しています。データの漏れを防ぐため各出版社に問い合わせ、データの追加登録をしています。どうぞご利用ください。

目録の構成(目次)

  1. はじめに(出版界の現況、地方・小出版の現況、これからの課題)
  2. 目録の使い方
  3. 五十音出版社目次
  4. 五十音雑誌出版社目次
  5. 地域別出版社目次
  6. 広告目次
  7. 書籍目録(地方・小出版流通センター扱い)
  8. 雑誌目録(地方・小出版流通センター扱い)
  9. 書名索引
  10. 広告
  11. 出版社名簿(地方・小出版流通センター扱い)

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株式会社 地方・小出版流通センター

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