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地方・小出版流通センター あなたはこの本を知っていますか

地方・小出版流通センター通信 No.1416(2018/11/26)

明治・大正・昭和にかけて、全国に何千もの「文庫」が広がっていました。その全体像が見れるはじめての本が出来ました。高橋樹一郎著「子ども文庫の100年−子どもと本をつなぐ人びと」3000円 みすず書房です。

子ども文庫とは、子どもたちのための私設図書室のこと。自宅でおこなう「家庭文庫」と、公民館などでおこなう「地域文庫」があります。自らも子ども文庫を開いていた児童文学作家・石井桃子の本=「子どもの図書館」(1965年・岩波新書)をきっかけに、60−80年代に女性たちのあいだに爆発的に広がりました。

小さな文庫には近所の子どもたちが押し寄せ、本と出会い、親しむ場所になりました。全国に広がった子ども文庫は、やがて70年代−80年代の図書館づくり運動、親子読書運動などにつながっていきました。最盛期の1980年には全国に4,406の文庫があり、この数は当時の公立図書館の3倍の数でした。本書は2010年から5年ほどをかけて著者が全国を廻って調べ、市井の人々の手によって明治から脈脈と続いてきた文庫の実態を、その全体像をみせる、はじめての本です。なかには、文庫とこどもたちとの感度的な巡り合いの場面も収録されています。

新刊・これから出る本

●手のひらにのるお話集。東京子ども図書館編・刊「おはなしのろうそく32」500円 の最新版は「こわい話」ばっかり5話。しゃれこうべ(チロルの昔話)、行けざんざんの梨(日本の昔話)、へびのうらみ(朝鮮の昔話)、おばけのかぞえうた(松岡享子作)、いかけ屋と幽霊(スペインの昔話)。ISBN978-4-88569-131-7

●新規に取り扱う出版社です。三島由紀夫賞の「ア・ルース・ボーイ」など各種文学賞を受賞している仙台在住の作家・佐伯一麦(さえきかずみ)氏の最新刊。東北震災以降の日々を綴る「麦の日記帖 震災のあとさき2010→2018」2,000円は、仙台の出版社=プレスアートから。二つの再会、豆腐屋のラッパ、彼岸花、熊本激震、土蜘蛛、老舗いろいろ等。ISBN978-4-9908190-1-9

●琉球王国に生きる人々が何を考えどのように暮らしをしていたのか? 新城俊昭著「琉球沖縄の世界 上巻」1,500円 編集工房東洋企画は、先史時代からさかのぼって、20テーマ146の謎解きで考えてもらい、解説で詳しく学習するという方法で編集された、沖縄を知るための本。ISBN978-4-905412-93-9

●認知症は若いころより忍びよってきます。家族や周りの笑顔に包まれ、日常生活を正し、予備軍となるうつ状態を避け、身体を整えていけば予防できます。音成隆司著「笑顔の認知症」1,400円 のぶ工房は、家族の徘徊がはじまったら?医院への連れて行き方、かかり方。もらった薬がわかる。30代からはじめたい予防法などを詳しく解説。ISBN978-4-901346-64-1

●シュルレアリストや<ナジャ>が歩いた道筋やゆかりの場所をたどり、パリの街路にシュルレアリズムの実像を浮き彫りにします。松本完治著・編・訳「シュルレアリストのパリ・ガイド」2,500円 エディション・イレーヌは、詩と愛と、そして自由の都へ。幻視のパリが重層的魅力を放ちます。ISBN978-4-9909157-4-2

●城ブームの中、城郭の文化的価値の再検証と保存・啓発活動から生れた本です。中井均編「伯耆米子城−海の臨む天空の城」1,800円 ハーベスト出版は、城郭研究の第一人者と地元の城郭研究をリードする執筆陣で編まれました。歴史地理的な環境、城と街の歴史、城の構造と縄張り、建築と復元の試み、発掘された城跡と城下町、城を歩く等。ISBN978-4-86456-279-9

●エジプトはナイルの賜物とは誰も言ってはいないなど、「エジプト学研究室便り」から「目からウロコの諸説を紹介。長谷川蹇(はせがわけん・日本オリエント学会)著「古代エジプトの動物要語の語源つれづれ」3,400円 は、古代エジプト専門出版=弥呂久から。ISBN978-4-946482-34-2

●重層的に拡大発展するアジアの中で、沖縄の優位性・潜在力を活かす挑戦への道を示します。富川盛武著「アジアのダイナミズムと沖縄の発展−新次元のビジネスの展開」1,500円 琉球新報社は、長く沖縄国際大学で教鞭をとり、現在は沖縄県副知事でもある著者が沖縄の近未来像を描きます。ISBN978-4-89742-235-0

●1972年の日本復帰から現在までの印象的な出来事を個人の思い出とクロスして描く現代沖縄史。新城和博著「増補改訂 ぼくの沖縄<復帰後>史プラス」1,200円 ボーダーインクは、初版に2014年以降をプラス。著者は1963年生れ。復帰を小学生で迎えた世代の目で見た、ユニークな沖縄史です。ISBN978-4-89982-354-4

●京都で市電が最初に走ったのは明治28年。それから昭和53年の全線廃止まで83年の歴史があります。福田静二編著「京都の市電−昭和を歩く」1,500円 トンボ出版は、街と人と電車と−京都市電のある風景。昭和53年の全廃から40年。全線、廃止時の全停留所(163)をすべて紹介。ISBN978-4-88716-206-8

●2014年に刊行された絵本が再度、TV「林先生が驚く初耳学」に著者が出演したことで注目され、重版しました。ジャパンビジターズビューロー刊、西出弥加(にしでさやか)著「げんきくん、たべちゃうの?」1,500円は、信じることはこわいけど、信じつづければ小さな愛が生れるという絵本だそうです。ISBN978-4-908166-00-6


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地方・小出版流通センター取扱図書目録休刊のお知らせ

毎年春に刊行してまいりました地方・小出版流通センター取扱図書目録【あなたはこの本を知っていますか】は、このNo.30をもちまして休刊となりました。今後は月刊情報誌【アクセス】や当ホームページ等で取引出版社刊行図書の情報提供に努めてまいります。今後ともよろしくお願いいたします。(2015/06/04更新)

目録画像

「あなたはこの本を知っていますか−NO.30」(A5版・248頁・定価:本体700円+税 ISBN978-4-8123-0523-2)

本目録には2013年1月から12月までに刊行された新刊、およびこの期間に地方・小出版流通センターと新規に取引を開始した出版社の在庫のある刊行図書を収録しています。

収録点数は「地方・小出版流通センター扱い」の書籍434社2,803点、雑誌92社544点を収録しています。データの漏れを防ぐため各出版社に問い合わせ、データの追加登録をしています。どうぞご利用ください。

目録の構成(目次)

  1. はじめに(出版界の現況、地方・小出版の現況、これからの課題)
  2. 目録の使い方
  3. 五十音出版社目次
  4. 五十音雑誌出版社目次
  5. 地域別出版社目次
  6. 広告目次
  7. 書籍目録(地方・小出版流通センター扱い)
  8. 雑誌目録(地方・小出版流通センター扱い)
  9. 書名索引
  10. 広告
  11. 出版社名簿(地方・小出版流通センター扱い)

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