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地方・小出版流通センター通信 No.1450(2021/05/27)

東京や大阪の緊急事態宣言は再度延長されそうな雰囲気です。いくつかの百貨店は耐え切れずに徐々に各売場を広げはじめています。もう1年半ですからね。先日、吉永小百合さんが記者会見して、演劇やイベントは制限付ながら営業しているのに、一度も感染者の出てない「映画上映」が出来ないのは、不条理で、悲しい!と話していました。本当にひどいものです。ドイツやヨーロッパでは、コロナ下でもデモの自由は保障されていて、結構多くのデモ行進がされているとのことです。基本的人権や文化を軽く見る日本的風土、<同調圧力>が強い社会の雰囲気には疑問を強く感じています。

小田急江ノ島線桜ケ丘駅の東口をでた前のビルの2階に、「冒険研究所書店」というお店が5月24日にオープンしたそうです。北極圏単独徒歩行に挑んで成功した、冒険家・萩田泰永さん(神奈川県愛川町在住)がクラウドファンティングを募り342万円余を集め、自分の借りている事務所100平方メートルの八割を書店スペースとして冒険や旅をテーマにしたノンフィクションを中心に、小説なども加え古本と新刊を交え3000冊を揃えたとのこと。コロナ禍の昨年春、一斉休校となった子どもたちの居場所として事務所を開放したことがキッカケだとか。「子どもたちがわくわくする場を作れないか」と感じたことも後押ししたということです。
「人と本、人と人との出会いが生れる場所」にしたいと語っています。本屋さんのなかった駅前に地元の本屋兼コミュニティースペースが開店ということです。

新刊・これから出る本

●今年の大河ドラマの主人公の若き時代、自伝や記録にない家族や妻子のことを青春フィクションとして描いた小説。高見沢功著「大逆転〜渋沢栄一・炎の青春〜」1,800円 歴史春秋社は、農民に生れながら、幕末動乱の中で、攘夷を実現させようとしていたが、時は栄一を幕臣へと導く。後に日本の産業の父として、ノーベル賞候補にもなった経済界の巨人の若き日々を描きます。ISBN978-4-89757-381-8

●巨大墳墓を造った古代日本人が墓に執着しなくなったのは何故か?それが近世に墓参を必ずするように変わり、そして今、お墓を捨てる者まで現れたのはなせか?日本思想史の第一人者である著者が数多くの霊場を訪ね解明した画期的な「激変する他界観の正体」。佐藤弘夫著「人は死んだらどこへ行けばいいのか−現代の彼岸を歩く」2,200円は興山舎刊。「他界観」とは「あの世」とか「異界」とも言って、人間の死後に霊魂が行く世界や神霊の住まいする世界についての観念といいます。ISBN978-4-910408-02-6

●山形出身の漫画家・ますむらひろしの手による三度目の宮沢作品の漫画化です。原作宮沢賢治/作画・ますむらひろし「銀河鉄道の夜 第2巻(全4巻)」1,800円 風呂猫は、夜の銀河鉄道に乗り込んだジョバンニとカンバネラの不思議な旅。「あまりにも美しい」「宝石のような本」と評された第1巻に続く2作目。ISBN978-4-904732-83-0「銀河鉄道の夜 四次稿編 第1巻1、700円(ISBN978-4-904732-81-6 2020年10月刊)もあります。

●子どもに本を手渡すことに情熱を傾けた先駆者の精神に触れる、「こどもとしょかん」評論シリーズ、「児童図書館の先駆者たち アメリカ・日本」800円 東京子ども図書館編・刊は、19C末から20C初頭の米国公共図書館発展期に活躍した女性図書館員、欧米を参考に日本の児童サービスを進めた男性たち。子どもたちのための図書館はこうして始まった。ISBN978-4-88569-229-1

●民俗学者・宮本常一が亡くなって40年が経ちました。彼はふるさと周防大島のことを深く調べ、そこでの思考をたくさんの書物に書き残こしています。みずのわ出版が、若い世代に親しんでもらえるように、漢字にはルビを付し、難しい用語には簡単な解説をつけて、<宮本常一ふるさと選書>の刊行を始めます。宮本常一記念館(周防大島文化交流センター)編「古老の人生を聞く 第1集」1,200円は、ふるさと大島/奇兵隊の話/世間師/梶田富五郎翁など。ISBN978-4-86426-101-2毎年1冊刊行予定。

●クイズ形式でまとめた、少年・少女むけの「ウチナー総合学習書」。新城俊昭著「これだけは知っておきたいよね おきなわのこと」1,300円 編集工房東洋企画は、県の特徴、沖縄戦や現在の基地問題、歴史、文化、自然、観光など、沖縄について知っておきたい基本的な教養を。ISBN978-4-909647-27-6

●「病院」とは、古代や中世では宗教を基盤とした困窮者の収容所が、19世紀になり傷病者を治療する施設に変化したもの。その変遷を辿る、石田純郎著「世界の美しい病院−その歴史」2,500円 吉備人出版は、医師である著者が1994年から2018年にかけて、ヨーロッパや中東、アメリカ、アジアなど23ケ国を訪問取材した88施設を、カラー写真を付して地域別、機能別に紹介します。日本、台湾もあります。ISBN978-4-86069-643-6

●全線10キロながら、風光明媚なスポットが多く”撮り鉄”の撮影意欲をそそる魅力があります。沿線に居住して70年以上の江の電ファンの須藤武美著「江の電の四季」1,000円 江の電沿線新聞社は、沿線に咲く60種以上の花たち、青い海と入道雲、そして冬の富士など、バラエティに富んだ写真集。ISBN978-4-900247-07-9

●「炭鉱の生活や人情を子や孫に残したい」と千点以上の絵を残した筑豊の炭鉱画家・山本作兵衛氏。画/山本作兵衛 原作/王塚跣(せん)「絵本 筑豊一代」1,500円 石風社は、王塚氏の同名小説を原作とし、紙芝居のために書いた原画20枚のうち15枚を絵本に仕立て、時代背景や炭鉱の仕事の説明を加え30頁の絵本とし編みました。炭鉱画が「ユネスコ世界の記憶遺産」登録されて10年となった記念出版。ISBN978-4-88344-30-1


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