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地方・小出版流通センター通信 No.1458(2021/10/22)

急に寒くなってきました。コロナになって、対面とか触れ合いながらのコミュニケーションが出来なくなり、1年半になります。不自由なのはもちろんですが、なにか喪失感というか、人が織りなす現代社会に必要な決定的なものが不足しているように感じています。電話やインターネットが代用出来ないことがあります。特に、施設や病院にお世話になっている親族と会えない、触れ合えないことは、つらく、喪失感を感じます。死にゆく家族や知人と肌ふれあってお別れできないことを恨んでいる人々は多いでしょう。感染症のない世の中であってほしいのですが、近代になり人々が自然を破壊し、病原菌を人の住む世界に引っ張りだしてきたことが要因と言われますので、工業化社会から復讐されているわけで、受入れるしかないようです。これからも続々とコロナのようなものが発生する可能性があると専門家は言います。感染症と共存して生きていくことを覚悟すべきでしょう。

話は変わりますが、日本の人口は減少していますが、世界の人口は増え続け、エネルギー不足、食料不足の時代がくると予測されています。第二次大戦で全てを失った日本がなんとか持ち堪えたのは、自給自足であったからではないか、と言われます。昭和30年代まで、日本の食料自給率は70%ありました。暮しの周りに田園があり、こじゃれた食べ物を望まなければ、人は暮らしていけました。しかし、外食産業の隆盛とともに、自給自足はむしろ蔑まれているかのような風潮が蔓延し、漁業や農業は後継者不足に悩まされるようになり、今日を迎えています。東京の食料自給率は0%と言います。そのような中、ワクチンや治療法の普及により、世界各国が「ウィズコロナ」に方針転換し、経済を戻そうという動きが活発化する中で、世界の物流停滞が顕著になり、物の流通が滞りはじめています。エネルギーはもちろん食料や飼料の輸入依存の高い日本は、物価高騰、物不足に見舞われそうです。出版流通にも遠からず影響が出てくるでしょう。直近のコロナは去りそうですが、積年の環境破壊と資源の浪費のツケが襲ってきそうで、逃れ得ない不安な日々が続きそうです。

新刊・これから出る本

●日本企業が多く進出しているメキシコの首都メキシコシティは、標高2,200メートルで、日本の富士山5合目(2,305メートル)と同じ高度です。ここでは高山病の恐れがあります。日本の自動車関係の工場が立地するアグアスカリエスも1800メートルです。Y's ublishing編・刊「メキシコ便利帳Vol.6」3,000円 メキシコで長期滞在する邦人向けの生活便利帳の最新版。高山病の基礎知識、予防法、現地で入手可能な薬の案内もあります。別冊メキシコビジネスマップ付。ISBN978-4-8123-0779-7

●第一次世界大戦前後のファシズムとデモクラシーが共存してた時代を生きた実業家と建築家の物語。堀雅昭著「村野藤吾と俵田明−革新の建築家と実業家」2,200円 弦書房は、明治維新後宇部市で宇部興産などの近代化学工業を確立した実業家・俵田明とその庇護の下、多くの近代建築を設計し残した村野藤吾の足跡から革新期を生きる進取の気性を学ぶ。ISBN978-4-86329-228-4

●「ジャパン・アズ・ナンバーワン」の著者にして、ハーバード大学東アジア研究センター所長等東アジアを長く研究対象とした社会学者、エズラ・F・ヴォーゲルと中国生れ中国経済論が専門の李春利共著「エズラ・ヴォーゲル最後の授業−永遠の隣人」2,000円 あるむは、愛知大学で行ったヴォーゲルの最後の授業を収録するとともに、より理解するための解説と豊富な資料を充実させ、日中関係をよりよいものにするための示唆に富む内容です。ISBN978-4-86333-177-8

●ほぼ地産地消が実践されていた昭和30年代の暮しと食について、滋賀県内8地域で聞き取り調査をしたものをまとめました。滋賀の食事文化研究会編「滋賀の暮らしと食」サンライズ出版 4,000円は、調達・保存・加工などの様子を記録。いまこそ、環境共生型の伝統的な暮らしと食のスタイルから学ぶべきことは多い。ISBN978-4-88325-742-3

●昭和10年生れ、<屯田兵>の孫として生れ、多くのアイヌの暮らす村に育ち、やがてアイヌ民族の権利回復運動に全霊で取り組んだ元高校英語教師の「昭和、平成、令和」の記録。大脇徳芳著「アイヌモシリに生きて」2,600円 寿郎社は、著者の自叙伝で゛あるとともに、日本の少数民族であるアイヌの権利獲得運動の記録。ISBN978-4-909281-38-8

●信長に使え、秀吉の配下として活躍し、秀吉死後は家康に近づき出雲・隠岐を賜り、松江に城と城下町をつくった武将の一生を松江・安来・大口町で組織した共同研究会がまとめました。松江歴史館編「戦国の世を馳せた武将 堀尾吉晴」1,000円 ハーベスト出版は、松江歴史館開館10周年記念特別展の展示図録です。ISBN978-4-86456-402-1

●中国外交が専門の毛利和子・早稲田大名誉教授のコーディネートで気鋭の中国研究者たちが発表した福岡ユネスコ・トークライブの記録。毛利和子編・著「中国はどこへ向かうのか−国際関係から読み解く」800円 弦書房は、アメリカから見た中国、東南アジアから見た中国、欧州から見た中国、そして「一帯一路」構想からみた中国の対外関係を各学者が報告。最後に全体討議の内容も。ISBN978-4-86329-535-2

●宮崎の鉱脈社から、森田清美著で鹿児島・宮崎に根付いた修験道の研究書が二冊同時に出ました。「島津氏と霧島修験」(ISBN978-4-86061-766-0)2,000円は、中世から近世にかけて島津氏と深く関わった霧島修験を多面的に掘り起こします。「入定する霧島修験」(ISBN978-4-86061-794-3)2,800円は、戦世(いくさよ)から平和の世の中へ!変容する近世修験道の姿を島津氏帰依僧・空順の「日録」から見ます。近世(江戸時代前期から中期)の島津家や庶民とのかかわりや入定までのドラマなど興味津津の生涯を描きます。


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