地方・小出版流通センター通信 No.1481（2023/02/06）
政府はコロナを２類から５類に格下げしてインフルエンザと同等の感染症としたいようですが、昨年秋から新年にかけて身の回りでも多くの人が感染し本当に大丈夫なのか？と不安を覚えます。先日、コロナによって亡くなった叔父の葬儀に参列してきました。感染防止の意味もあり身内だけの葬儀で、亡きがらは納体袋で密封され、お棺も目張り封印され、対面は出来ませんでした。厚労省は、コロナ死者の葬儀は通常と同じで良いと言っていますが、現場の葬儀場、火葬場は感染を恐れてオープンとはなっていません。私の参列した葬儀も、少人数で、火葬は一般が終わった夕方５時過ぎでなくては受付けられず、順番待ちで、亡くなってから10日後でした。
今回の168回芥川賞を受賞した、仙台在住の書店員でもある佐藤厚志さんの作品、「境界の円居（まどい）」が地元の出版社プレスアートから昨年末に出た、仙台短編文学賞実行委員会編「仙台短編文学作賞品集2017〜2022」2,300円に収録されています。この作品は、２年前に書かれたもので同賞の第３回（2020年）の大賞を受賞しています。今回芥川賞の「荒地の家族」と同じ震災後の東北の人々の姿の生活を描いています。
★「仙台短編文学作賞品集2017〜2022」の書店さま向け注文書(ｐｄｆ)が、コチラにございますのでご利用ください。
新刊・これから出る本
●戦乱の地・アフガニスタンでペシャワール会の中村哲医師と共にすごした６年の悪戦苦闘の日々を漫画を交えて描きます。杉山大二朗著「仁義ある戦い−アフガン用水路建設 まかないボランティア日記」1,700円は福岡の忘羊社から。５０万人の命をつなぐ大工事の裏方として、肉体労働から料理番までした泣き笑いの日々。ISBN978-4-907902-32-2
●大正から昭和初期にかけて「水理学」という新しい学問を体系づけ、「耐震工学」を開拓した土木工学の父の軌跡。川村公一著「増補改訂 物部長穂」2,200円 無明舎出版は、生い立ちから人となり、そして学問の軌跡、年譜までを。ISBN9784-89544-680-8
●日本では100万人以上の人がかかえている病気に悩む人々に贈るサバイバルダイアリー。つくし ゆか著「極度の心配性で苦しむ私は、強迫性障害でした!!」1,300円 燦燦舎 は、「ドアに鍵をかけたか」「鍋に火をかけたままかも知れない」「手が汚れていないか気になる」などささいなことが気になってしまう強迫観念、強迫行為に悩む人々へ。著者は看護婦として働いた経験もあり、今はエッセイ漫画家、イラストレーター、ハンドメイド作家として活躍。ISBN978-4-907597-12-2
●お寺の活動が地域や人々に活力を与えている実践集。『月刊住職』編集部編「みんなを元気にする１０人の住職」2,000円 興山舎は、日本に６万人いるお寺の住職の他を慈しむ懸命真摯な営みを紹介します。ベッドサイドで30年患者を看取り続ける住職の先駆的献身、原発ゴーストタウンで寺院再興を決断し弧軍奮闘の若き住職、心を病む老若に修業の場としてお寺を完全開放する全霊住職など。ISBN978-4-910408-17-0
●ライトから石上純也まで近代建築の真髄を語る名言をちりばめて、詳細に知るためのＱＲコードをつけて一堂に集約した、奥山篤信著「僕が選んだ近代建築家５０傑ー建築芸術を愛する男の夢」3,200円 春吉書房は、世界の建築を総括した渾身の評論集。ISBN978-4-908314-37-7
●琉球の古代民衆史を解き明かす著作。比嘉祐典著「今帰仁御神（なきじんうかみ）上巻 女神国（うない）の民衆古代史」3,500円（ISBN978-4-946539-40-4） ゆい出版 は、女神大君が統治する「おもろ世」「みるく世」、琉球国王が統治する「琉球王国」という二重権力構造を描きます。続刊の「今帰仁御神 下巻 女神国の行方と琉球王国」（41-1）3,500円は、『中山世鑑』が歪めた琉球史を解明します。
●若くして幕末の土佐高知にて画才を見出された絵師・広瀬金蔵。しかしながら、33才の時に贋作事件に巻き込まれ追放されました。しかしその後も彼の作品と思われる絵馬が多く残り、創作を続けたと推測されます。村上純一著「広瀬金蔵 絵金の真実」1,500円飛鳥出版室は、その足跡を追跡し、その画業や生き様を追います。ISBN978-4-88255-162-1
●様々な職業を経験た後、45才にして鍼灸を学び、以後２５年余、地域のお年寄りや患者さんたちに愛され、治療院を開設した、みずかみよしのり著「MIZZ先生がイラストたっぷりで教える＜便秘＞からの脱出」1,500円 ななみ書房は、豊富なイラストとまんが風スタイルで見やすく、解りやすくをモットーに便秘に悩まされている当事者目線で解説する、便秘治療ガイド。ISBN978-4-910973-20-3
●＜シェルパ斎藤の行きあたりばっ旅１〜５＞（小学館）など旅本は30冊を超える斉藤政喜著「あのとき僕は シェルパ斉藤の青春記」1,500円 しなのき書房は、山村での少年時代、倒産と転校、耕うん機の日本縦断、犬連れ旅など型にはまらない自由な旅を40年。日本を代表する紀行作家になるまでの歩みを赤裸々に綴ります。ISBN978-4-903002-78-1
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