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地方・小出版流通センター発行情報誌「アクセス」より

新刊ダイジェスト(2015年02月号発行分)

『張り込み日記 −渡部雄吉写真集』●渡部雄吉著

書影

昭和33年、茨城県水戸市千波湖畔で切り取られた親指や鼻などの人体の一部が発見された。翌日には湖の反対側で他の部分も見つかり、共に回収された遺留品には手拭いの切れ端があった。それは東京下町の旅館のものと判明し、事件の舞台は東京に移る。警視庁捜査一課と茨城県警の間で合同捜査本部が設けられ、捜査一課からはベテラン刑事、茨城からは当時25才の若手刑事の二人一組で捜査に当たることとなった。
本書はその実際の捜査を20日間にわたって密着撮影した貴重な写真集。執念が滲む聞き込みや会議の様子、一転して自宅で家族とくつろぐ姿など、どんな表情をも余すところなく写し出している。このバラバラ殺人事件は戸籍を奪い、本人になりすますという背景があり、半年後に犯人逮捕で解決する。構成と文は事件の捜査を通し、昭和という時代の再現を試みた作家の乙一。刑事のくゆらすタバコの煙の向こうに変わりつつある東京の姿が浮かび上がる。
◆2916円・B5判・94頁・ナナロク社・東京・2014/11刊・ISBN978-4-904292-52-5

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『靖国誕生 −幕末動乱から生まれた招魂社』●堀 雅昭著

書影

靖国神社初代宮司・青山清に光りをあてた貴重な書である。萩の椿八幡宮宮司の家に生まれた青山は、山口明倫館で国学振興に従事するかたわら勤王派神官として行動する。長州藩では靖国神社の前身・東京招魂社のモデルとなる招魂場(招魂社)が各地でつくられたが、青山はそれに深くかかわっていた。招魂社の具体的な景観が絵図や実地調査などによって紹介されていて興味深い。招魂碑の形状が神道とキリストとの融合の結果であるとの発想から、「国家神道」の成立にキリスト教の影響を見ている。
だが、その一方で「国家神道」は従来の神社神道のシステムを崩壊させてしまう。さらには旧士族の反乱・没落などもあり、青山は靖国神社宮司に就任したにもかかわらず、やがては忘れ去られた存在となる。設立当初の靖国神社は、西洋式神社として相撲や競馬やサーカスが開催されるなど一大アトラクションの場であったというのも近代日本の夜明けの混沌さが伝わり面白い。
◆2268円・A5判・221 頁・弦書房・福岡・2014/12刊・ISBN978-4-86329-111-9

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『北海道 地図の中の鉄路 −JR北海道全線をゆく、各駅停車の旅』●堀 淳一著

書影

北海道をのんびり鉄道で巡りたい、といっても実際はなかなか…という方に本書はお薦めです。現在乗ることができる(但し昨年廃止された江差線木古内〜江差間含む)北海道のJR線全線の車窓を、地図エッセイの名手として知られる著者が案内してくれます。各路線について地形図が添付されており、読者の方もそれをもとに机上旅行を楽しめます。もちろん難しい地図読解の技術は必要ありません。
古今の地図を読み解く著者の解説に身を任せてぼんやり地図を眺めれば、車窓の風景が頭の中に立ち上がってきます。またそこからは景色だけでなく、通過する街の栄枯盛衰や鉄道を取り巻く環境の変化など、北海道の歴史さえも垣間見ることが出来ます。他にも著者が乗車した時の印象や人に知られていない観光ポイントなども書かれています。そして各路線のルート変更の跡が網羅的な解説がもうひとつの読みどころ。地形図から旧線の痕跡を見つけ出す著者の手並みも鮮やかです。
◆6480円・A5判・415頁・亜璃西社・北海道・2014/12刊・ISBN978-4-906740-13-0

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『倭城を歩く』●織豊期城郭研究会編

書影

明征服を目論む豊臣秀吉が朝鮮を侵略した文禄・慶長の役。6年間に延べ30万もの兵を送り込んだ。多くの城郭が築かれ、倭城と呼ばれた。それから400年余、今なお釜山をはじめ慶尚南道、全羅南道に30もの城郭の石垣、土塁、竪堀、天守台などが残されているという。その事実にまず驚かされる。
大阪城、聚楽第など国内において秀吉の居城は全く痕跡を留めないが、倭城は築城段階の構造をほぼ残している。近年韓国ではこれらを観光地化し、交通インフラを整備している。誰もが気軽に訪ねることができるようないなったこともあり、織豊期城郭研究会は2010年から調査に当たってきた。本書はこれらの所在地、アクセス、築城時期、築城者、地理的構造、主な遺構及び現況を、写真と遺構図を交えてレポートしたものである。改めて歴史の爪痕に思いを深くさせられるのであるが、同時に歴史ツアーのガイドブックとしても魅力ある内容で、歩いて見たい衝動に駆られる。
◆2592円・A5判・184頁・サンライズ出版・滋賀・2014/12刊・ISBN978-4-88325-548-1

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『古本屋ツアー・イン・神保町』●小山力也著

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著者の肩書きは「古本屋ツーリスト」。2008年から古本屋探訪ブログを開設し、胸を熱くする古本屋を求めて全国各地を訪ね歩いているという。そのブログをまとめた『古本屋ツアー・イン・ジャパン』(原書房、2013)に続く第二弾。「世界最強の古本魔街」神田神保町に乗り込み、140店余を6年がかりで歩いた探訪記。昭和6年建築の重厚な店に入り、格式高い雰囲気に緊張するが、丁重な対応の店員がサンダル履きであるのに気づき、「ちょっと普通の古本屋さんのようではないか」とニンマリ。入ったからには何か買うと心がけていても、医学書専門店では求めるべきものがない。
店主にチラリと見られ、「店内を静かに一周し、最終的に入口まで移動して脱出」。有機野菜や自然食品を扱うオーガニックカフェの隅にも50冊ほどの古本が。恐ろしく懐の深い神保町。しかし、「古本の海と棚のうねりに、好奇心を胸に飛び込んで行けば良いのだ」。そうか、早速明日にも出かけよう。
◆2160円・四六判・333頁・本の雑誌社・東京・2014/11刊・ISBN978-4-86011-262-2

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