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地方・小出版流通センター発行情報誌「アクセス」より

新刊ダイジェスト(2015年05月号発行分)

『隼人異聞史話 −縁の下の古代史』●中村明蔵著

書影

本書は、隼人研究の第一人者である著者が地域の情報誌に連載したものが元になっている。隼人は、南部九州の住民全体をさすヤマト王権側の呼称として、7世紀後半から文献に登場する。だが、5世紀には首長クラスの豪族らが王権から姓(かばね)を与えられており、以前から中央との交流はあった。かれらはヤマト王権の侵略に抗戦するも敗れ、その結果、定期的に朝貢が義務づけられ、一部は畿内へ強制移住させられた。
海幸彦(隼人の祖)・山幸彦(天皇家の祖)で知られる日向神話も、隼人が王権に服属した時期に造作されたものだ。考古学的に見た場合、大隅・薩摩の各地域で墓制に違いがみられる。大隅隼人・阿多隼人・薩摩隼人が蟠踞していたが、王権の影響が強い高塚古墳と在地系の地下式墓の形態や分布状況により、征服者と服従者との葛藤と共存、さらには同化の痕跡が読み取れるという。支配と従属という図式は現在でも大きな問題であり、過去から学ぶべきことは多い。
◆1620円・四六判・213頁・国分進行堂・鹿児島・2015/2刊・ISBN978-4-9908198-1-1

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『アルバムのチカラ』●文・藤本智士/写真・浅田政志

書影

「アルバムつくってますか?」こう問われて「はい」と即答できる人は今やどれくらいいるだろうか。デジカメやスマホで写真を撮ることが一般化し、データはプリントされずにメモリーカードなどに溜まっていく一方で、フイルムカメラの時代は終わったかのように見える。
しかし、被災者を勇気づけたのは他でもないアルバムだった。変わり果てた自宅で被災者が必死に探していたのはアルバムであり、泥だらけになった写真を救おうと写真洗浄のボランティアが活躍し、持ち主の元に帰っていく。本書は編集者と写真家が震災後約2年にわたって東北沿岸部各所に赴き、写真救済の現場を取材し続けた記録である。ボランティアの表情だけではなく、写真を手にして安堵の笑みを浮かべる人々や体育館に並べられた膨大な数の写真など、現場の写真も満載。改めて写真をプリントすること、アルバムという形にすることの大切さが伝わってくる。
◆1728円・192×151mm・249頁・赤々舎・東京・2015/3刊・ISBN978-4-86541-028-0

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『碧い眼に映った日光 −外国人の日光発見』●井戸桂子著

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いまではわが国有数の観光地で、世界遺産の「日光」であるが、明治維新直後は、徳川幕府の崩壊でその庇護を失い、また廃仏毀釈などで存亡の危機に瀕していたという。結果的にこの事態を救ったのは、欧米からやってきた外交官や旅行者などの外国人で、霊山日光への評価、賞賛であった。
たとえば、イギリス公使で長く日本との外交に係わったアーネスト・サトウをはじめ、大森貝塚発見のアメリカ人モース、フランスの実業家ギメ、『日本奥地紀行』の著者イギリス人女性イザベラ・バードほか多数にのぼる。荘厳な杉並木に導かれて行くと出会う神橋、そして「暗い森に浮かぶ金色の櫃、その中で家康が神になる」という壮麗な東照宮、輪王寺、二荒山神社が現れる。やがてかれら外国人の関心はさらに高所にある中禅寺湖へと向かい、湖畔に別荘をかまえると、「紙と木の家」は森と空と水に溶け込み、いっそうの感動を呼び起こしたという。なお、本書は全頁フルカラーで楽しめる。
◆1620円・A5判・157頁・下野新聞社・栃木・2015/2刊・ISBN978-4-88286-560-5

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『今、この本を子どもの手に』●東京子ども図書館編

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1974年の創設以来、子どもの本と読書を専門として多様な活動を展開している公益財団法人東京子ども図書館は、東日本大震災で蔵書を失った図書館の再開や被災地の子どもたちに本を贈る手がかりにと、これまで10集に及び「3.11 11 からの出発ブックリスト−被災地の子どもたちに届けたい本」を作成してきた。絵本、昔話、詩、ノンフィクションなど各ジャンルにわたり、古典から現代作品までを対象年齢、難易度に考慮し、書誌事項、価格、内容、評価ポイント、解題を記したこのリストは、児童サービスに関わる震災復興のツールとして大いに活用された。
本書はそこに収録された1334冊から、絶版・品切れを入手不可能なものに差替えるなどし、被災地のみならず、公共図書館、学校そして家庭においても役立つようにと、1000冊に集成したものである。親しみ易い解題一つをとっても、子どもたちに優れた作品に出会って欲しいと願う思いが込められていることがよく分かる。
◆1080円・A5判・188頁・東京子ども図書館・東京・20150212刊・ISBN978-4-88569-075-4

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『江若鉄道の思い出 −ありし日の沿線風景』●大津市歴史博物館編

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1969年、国鉄(現JR西日本)湖西線の建設に伴い、琵琶湖の西岸を走るひとつの私鉄が廃止されました。その鉄道の名は江若(こうじゃく)鉄道。今はJRの電車が高架橋の上を走り抜けているのとほぼ同じ場所を、ディーゼルカーが走っていました。本書は在りし日の江若鉄道の写真や、関係者の思い出話などをまとめて、当時の姿を浮かび上がらせます。ターミナル浜大津駅の賑わいや湖水浴客でごったがえす琵琶湖岸の各駅、あるいは貨物列車での搬出を待つ材木の山の様子からは、当時鉄道が陸上交通の主役であったことがよくわかります。
一方で元職員の方の思い出には、運転中の貨物列車を停めて沿線の柿の実を取ったなど、時代を感じさせるのどかなエピソードもあります。今や廃線の跡も失われつつある江若鉄道。本書はもともと知っている人には懐かしさを感じさせるでしょう。それ以上に知らない人に手にとってもらい、その記憶も引き継いでいってもらえればと思います。
◆1728円・A5判・127頁・サンライズ出版・滋賀・2015/2刊・ISBN978-4-88325-554-2

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