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地方・小出版流通センター発行情報誌「アクセス」より

新刊ダイジェスト(2016年01月号発行分)

『ここすぎて水の径』●石牟礼道子著

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戦後日本文学の最高傑作ともいわれる『苦海浄土』の著者・石牟礼道子の、「心の旅」を綴ったエッセイ集である。豊饒な不知火の海を背景に紡がれる魂の言葉がほとばしり、読む者の心に沁みる。
「(水俣病の患者さんたちは)一人一人、時代の極相を荷い続け、ゆくべき地平の意味を読みとろうとしているかにみえる」そして「哲学とか思想というものは生身のいとなみに宿り、蓄積されて閾値を超えると詩になるのだと、このごろ気づく。・・・患者さんたちは今、詩を生きているのではなかろうか」。そもそも彼女には、感性豊かな子供時代を過ごした四、五歳の眼でみたような作品が多いが、そのことは本書からもうかがえる。石にかかわる文章(生家が石屋だった)や、「私にとって、夢というものは、とっておきの楽しみ」という夢についてのものも多い。なお、本書47 篇中7 篇は、『石牟礼道子全集―不知火』(全17 卷)にも収載されておらず、貴重である。
◆2592円・四六判・313 頁・弦書房・福岡・2015/11 刊・ISBN・9784863291263

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『大丈夫、死ぬには及ばない −今、大学生に何が起きているのか』●稲垣 諭著

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大学で哲学を教える著者は、講義後学生たちにリアクションペーパー(リアペ)を書かせることにしている、という。特定のテーマを与えず、講義に関連したことでも連想が膨らんで講義内容から逸脱してしまったことでもかまわない。
本書では、そんなリアぺの中から学生たちのイレギュラーな経験が多く紹介されている。例えばリストカットを繰り返す女子学生。あるいは突然現実感覚が消失してしまう離人感に悩まされる学生もいる。他に、死への強迫や性的倒錯、拒食や嘔吐等、内容は多岐に渡る。著者は、それらのリアぺを紹介しながら、哲学や心理学の知見を絶妙な仕方で織り交ぜ、幾度も「魂のしぶとさ」という言葉を繰り返す。学生達の特異な体験は壊れた安定系の代替機能を擬似的に果たしているが、逆説的にこうまでして生きのびる魂のしぶとさを人は持っていると言える。その擬似的な安定系は可変的であり、新たな安定系への可能性を持つ。大丈夫、死ぬには及ばないのだ…それが本書の底流に一貫する思想である。
◆2160円・四六判・254 頁・学芸みらい社・東京・2015/10 刊・ISBN・9784905374893

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『わいわいきのこのおいわいかい きのこ解説つき −ロシアのお話』●絵/タチャーナ・マーヴリナ・文/レーマ・ペトルシャーンスカ・訳/牧野原羊子

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昔々、森の中の木の根元にヤマドリダケのおじいさんが住んでいた。おじいさんが孫のナラタケたちに自分の誕生日のお祝い会にお客さんを呼んで来るように頼むと、森のあちこちからきのこたちが集まってきた。いよいよお祝い会が始まり、みんな食べたり飲んだり、わいわいわい。ところが、どこから来たのか二人の新しい客が現れ、みんなを押しのけて食卓についてしまう。その二人は招いていない毒きのこだった。はたしてお祝い会はどうなってしまうのだろうか。
「料理が七つ、全部キノコ」という諺があるほどロシア人にとってきのこは重要な食べ物。本書はそのロシアのお話の絵本。13 種類のきのこが登場し、きちんとそれぞれの特徴が紹介されている。表情豊かなきのこたちを描くのは国際アンデルセン賞受賞画家。巻末には国立科学博物館のきのこ博士のカラー画像付解説もあり、子どもでも大人でも楽しめる内容となっている。
◆1620円・A4判・16 頁・カランダーシ・東京・2015/11 刊・ISBN・9784990703219

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『あの日から −東日本大震災鎮魂 岩手県出身作家短編集』●道又 力編

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岩手県生れの作家12 名(内9 名は在住)が、3.11 東日本大震災をテーマに描いた短編小説14編のアンソロジー。半数が書き下ろしである。近しい者を失った深い喪失感、ぽっかり空いた胸に漂う幻影、生き残ってしまったことへの罪悪感、しかしやがて辛い現実と向き合い、温かい出会いもあり、心励まして歩み始める。多くの作品に共通するモチーフだ。冒頭、高橋克彦「さるの湯」。カメラマンの主人公が、写真に写る被災した死者の姿と死者たちとの交感を通して、記憶の彼方に捨てて来た父殺しを蘇らせる。
震災後、多くの作家が、復興が進まない中で文学が何の役に立つかと煩悶し、筆を持てなくなった。時代小説家高橋もその一人であったが、何故か震災と結びついた短い現代物のホラーだけは何とか書けたという。各作品前の中扉に挿入された、やはり岩手県出身の松本伸の、海とその周辺の何気ない日常を撮ったモノクロ写真が、作品の深層風景を静かに語っているようだ。
◆2160円・四六判・496 頁・岩手日報社・岩手・2015/11 刊・ISBN・9784872014150

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『地形由来でみる東京の地名』●山内和幸著

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地名というものは様々あり、変わった地名に出会うとその由来が気になります。本書も東京とその周辺の地名を中心にその由来を解説しています。その最大の特徴は、漢字の字面や伝説の類を排し、できる限りその土地の地形に由来を求めているところです。例えば地名に「駒」という字があれば馬に関係があるように思いがちですが、実は地形を表す言葉に後から漢字が当てられることが多く、意外に関係がありません。また歴史上の逸話などで由来が説明されることもありますが、それも多くが後から付け加えられたようです。
著者が日本中に散らばる同種の地名(文字よりも発音)と地形を比較して、地名の由来を解き明かす手並みは鮮やかなものです。しかしそんな著者でも伝承由来の可能性を捨てきれない地名もあったりします。そこからは取り上げられた場所の地形的な特徴が浮かび上がると共に、地名の由来を探ることが一筋縄ではいかないことも改めて実感させられます。
◆1728円・四六判・153 頁・まつお出版・岐阜・2015/11 刊・ISBN・9784944168446

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