トップページ地方・小出版流通センターサイトマップ

地方・小出版流通センターあなたはこの本を知っていますか

地方・小出版流通センター発行情報誌「アクセス」より

新刊ダイジェスト(2018年06月号発行分)

『カズオ・イシグロの長崎』●平井杏子著

書影

2017年度のノーベル文学賞を受賞した日本生まれの英国人作家カズオ・イシグロ。彼は1954年長崎市新中川町で誕生した。長崎海洋気象台に勤務しながら海洋学を研究していた父・鎮雄が英国国立海洋研究所に招聘されたのに伴い、一家で英国に移住したのが1960年。イシグロが長崎で暮らしていたのは5歳半までであり、記憶はコマ切れで時にはぼんやりとしていたが、逆にそうだからこそ記憶の曖昧さや歪みといったものが人間にもたらす功罪という文学のテーマと出会うことが出来た。そんなイシグロの素顔に同じ長崎出身の著者が長崎という町を軸にして迫っていく。
祖父や両親のゆかりの地や当時通っていた幼稚園、イギリスでの足跡など貴重な写真も満載。さらに長編第一作「遠い山なみの光」から第七作目「忘れられた巨人」まで小説に描かれた長崎と日本にもスポットを当てる。イシグロの文学の原点を探る旅にいざなわれる気分にさせてくれる。
◆1,944円・A5判・140頁・長崎文献社・長崎・2018/3刊・ISBN9784888512916

《オンライン書店で購入》
※主なショッピングサイトのトップページにリンクを貼っています。リンク先の書店によっては、お取り扱いしていない場合があります。ご了承ください。
hontoHonyaClub.com紀伊國屋WebStoreブックサービスセブンネットショッピングe-hon楽天ブックス文教堂Jbooks丸善&ジュンク堂書店アマゾンTSUTAYAエルパカbooksYahoo!ショッピング

地方・小出版流通センターへの直接注文、お問い合わせはコチラをご覧ください。


『古文書が伝える北海道の仰天秘話51』●合田一道著

書影

300年に及ぶ蠣崎(松前)家の蝦夷地領有を決めた徳川家康の黒印状を始め、北海道博物館、北海道開拓記念館、北海道立文書館、北海道大学附属図書館、函館市中央図書館、国立公文書館、天理大学附属図書館ほかに収蔵される古文書を読み解き、あまり知られることのなかった歴史の一コマに光を当てる。家康の黒印状には、蝦夷人(アイヌ民族)に対して道理に外れたことをする者は厳罰に処すことも記されていた。文書は戦後、松前家から古書店に売られたが、後に北海道が買い取ったのだという。
その北海道の命名に寄与した松浦武四郎の建白書には、アイヌ民族の住む大地にふさわしい地名にとの思いが込められている。五寸釘寅吉こと西川寅吉は強盗犯にして脱獄魔。最後に網走監獄を出獄した時は70歳になっていた。それからは心を入れ替え、劇団を立ち上げて、世の人のためと全国を巡業した。北海道の長い歴史の裏面史。いずれも確かな文書に裏付けされて興味深い。
◆1,944円・A5判・184頁・寿郎社・北海道・2018/4刊・ISBN9784909281081

《オンライン書店で購入》
※主なショッピングサイトのトップページにリンクを貼っています。リンク先の書店によっては、お取り扱いしていない場合があります。ご了承ください。
hontoHonyaClub.com紀伊國屋WebStoreブックサービスセブンネットショッピングe-hon楽天ブックス文教堂Jbooks丸善&ジュンク堂書店アマゾンTSUTAYAエルパカbooksYahoo!ショッピング

地方・小出版流通センターへの直接注文、お問い合わせはコチラをご覧ください。


『秋田県の力士像 力士さん見て歩き』●渡辺 修著

書影

表紙では、大きな文字のサブタイトルを7つのいかめしい顔の木彫り力士画像が囲んでいる。タイトルの文字はなせか小さい。本文では、秋田県内63か所の主に神社拝殿で見られる木彫り力士像についての記事が簡潔にまとめられている。
63か所は全国一の数で、地域別では県南・横手市近辺に多く、県北ではほとんど見られない。作られた時代別では幕末から明治期が多く、大正期から戦前はごくわずか、戦後には作られなくなった。仁王像のように目立つ存在ではなく、「屋根に潜む脇役」という感じの力士像だが、集結すると掲げられた場所の違いや表情の豊さがはっきりし、力士像というジャンルの存在を知ることができる。 本文中、美郷町六郷の湯田三吉神社は、元々は昭和50年に廃村となった湯田という山里にあった。湯田廃村を訪れたことがある評者は、拝殿に構える力士さんを見て、「真ん丸目玉は明治維新の頃から百年以上、時代の移り変わりを見てきたのか」と思った。
◆1,620円・四六判・219頁・秋田文化出版・秋田・2018/3刊・ISBN9784870225817

《オンライン書店で購入》
※主なショッピングサイトのトップページにリンクを貼っています。リンク先の書店によっては、お取り扱いしていない場合があります。ご了承ください。
hontoHonyaClub.com紀伊國屋WebStoreブックサービスセブンネットショッピングe-hon楽天ブックス文教堂Jbooks丸善&ジュンク堂書店アマゾンTSUTAYAエルパカbooksYahoo!ショッピング

地方・小出版流通センターへの直接注文、お問い合わせはコチラをご覧ください。


『御願の道具と供えもの事典』●稲福政斉著

書影

ソーグヮチ(正月)には、アカカビという赤黄白三色の紙を重ね敷いた上に、クニブチ(みかん)、ウチャヌク(餅)、ハナグミ(米)タントゥクブ(炭に昆布を巻いたもの)、貨幣などをのせ、仏壇やヒヌカン(火の神)、床の間に飾る…著者はこのような、沖縄の年中行事、法事等の祭祀儀礼における手順、供物や道具の整え方といった「もの」「形式」を詳述した書物の少ないことを痛感し、本書を思い立ったという。面白いのは、所々にちりばめられた「冗説閑話」というコラムだ。
例えば、古来より中国では書を、日本では刀を、沖縄では三線を床の間に飾るのが慣わしであるという説に対して、そもそも床の間は日本で生まれたもので中国建築にはない、沖縄では最近まで床の間のある民家は少なく三線も高価で裕福な家庭しか持てなかった、よってこれは芸能と平和の島と言う沖縄のイメージを強調するが故の俗説である、そうばっさりと切って見せるのである。その眼と判断力は、流布された情報に惑わされない本物の研究者のもので、痛快ささえ感じられる。
◆2,376円・215mm×168mm判・127頁・ボーダーインク・沖縄・2018/1 刊・ISBN9784899823308

《オンライン書店で購入》
※主なショッピングサイトのトップページにリンクを貼っています。リンク先の書店によっては、お取り扱いしていない場合があります。ご了承ください。
hontoHonyaClub.com紀伊國屋WebStoreブックサービスセブンネットショッピングe-hon楽天ブックス文教堂Jbooks丸善&ジュンク堂書店アマゾンTSUTAYAエルパカbooksYahoo!ショッピング

地方・小出版流通センターへの直接注文、お問い合わせはコチラをご覧ください。


『ここまでわかった甲賀忍者』●畑中英二著

書影

忍者といえば様々な物語の中で鮮やかな活躍をしますが、それはなかなか荒唐無稽なもので、現実の忍者がどういった存在かはあまり知られていないように思います。
本書では滋賀県南部甲賀の地を故郷とする甲賀忍者の姿がコンパクトにまとめられています。甲賀は戦国時代には守護大名の支配を受けず独立性の高い地域でした。彼らはゲリラ戦を得意とし、甲賀のためなら裏切りも厭わないために、名だたる大名も扱いに手を焼きました。忍者といえば忍術というのも注目のポイントですが、これは砲術や薬学など高度な科学的知識に裏打ちされたもの。彼らはこうした武器をもって傭兵のように活躍しました。地縁による結束と特殊技能により、甲賀衆は忍者として一目置かれる存在となったことがわかります。甲賀の地には今も史跡が点在し、現地に赴けば忍者の里の雰囲気も味わうことができます。本書を参考書にして、甲賀流忍者検定を受けてみるのもいいかもしれませんね。
◆972円・A5判・63頁・サンライズ出版・滋賀・2018/3刊・ISBN9784883256389

《オンライン書店で購入》
※主なショッピングサイトのトップページにリンクを貼っています。リンク先の書店によっては、お取り扱いしていない場合があります。ご了承ください。
hontoHonyaClub.com紀伊國屋WebStoreブックサービスセブンネットショッピングe-hon楽天ブックス文教堂Jbooks丸善&ジュンク堂書店アマゾンTSUTAYAエルパカbooksYahoo!ショッピング

地方・小出版流通センターへの直接注文、お問い合わせはコチラをご覧ください。

baner


株式会社 地方・小出版流通センター
郵便番号162-0836 東京都新宿区南町20
TEL.03-3260-0355 FAX.03-3235-6182

電子メールでのお問い合わせは、chihosho●mxj.mesh.ne.jp まで。

*お手数ですが、●の部分を半角のアットマーク「@」に書き換えてご送信ください。スパムメール対策のためです。すいませんがご了解ください。

当ページに掲載されている記事・書誌データ・写真の無断転載を禁じます。


トップページ地方・小出版流通センターサイトマップ