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地方・小出版流通センター発行情報誌「アクセス」より

新刊ダイジェスト(2018年08月号発行分)

『コスタリカの奇跡』●シネ・フロント社編

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中米南部、人口400 万余の小国コスタリカが軍隊を廃止して70 年になる。各国の軍事的思惑が交錯する世界有数の危険地帯でありながら、軍隊を持たない国を維持してきたのは、まさに奇跡だ。その外交力と非暴力による紛争解決の歴史を追ったドキュメンタリー映画が制作され、日本国内でも自主上映会が各地で開催されている。
本書は完全採録シナリオ、監督マシュー・エディーへのインタビュー、各界からの推薦・メッセージ、落合恵子のエッセイ「平和という、確かな文化」、アーサー・ビナードと小森陽一の対談「憲法をすてた国コスタリカと憲法9 条をもつ日本」、同国の社会制度(民族、選挙、教育、社会保障、環境等)と予算、経済、政治を知る基礎データ、観客の映画感想文などを収録した小冊子である。エディー監督は映画制作動機を、非武装化が政治的衝突や戦争、紛争解決に対する思考や言動に与えている影響を知りたかったと述べている。本書を手に、まずは映画を。
◆ 864円・B5判・82頁・シネ・フロント社・東京・2018/5 刊・ISBN9784503214768

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『中世の名門 宇都宮氏』●下野新聞社編集局編著

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『下野国が生んだ足利氏』が昨年末に同社から刊行されたが、本書はその第2 弾というべきもの。そもそも下野国「宇都宮」は、宇都宮社(二荒山神社)の社務職に補任された八田朝綱が名字「宇都宮氏」を名乗り、その領地を地名にしたのが始まり。出自は不明な点も多いが、朝綱の父・宗綱が常陸国八田を拠点とする京武者。朝綱も軍事貴族として、対奥州の軍事都市および交通の要衝である宇都宮に進出、鎌倉幕府の有力御家人として源頼朝も一目置く存在となった。孫の頼綱(蓮生)は「小倉百人一首」誕生のきっかけをつくった教養人でもある。
本書は、下野新聞に去年9 月から今年3月まで連載されたものが基になっている。2011年の「宇都宮氏に関するシンポジウム」(栃木県庁)と2017 年の栃木県立博物館「中世宇都宮氏」展を踏まえた内容のため、最新の研究成果を盛り込んでいるのが大きな特徴だ。『足利氏』同様、簡潔で平易な文章でありながら質の高い内容である。
◆1,620円・四六判・215頁・下野新聞社・栃木・2018/6刊・ISBN9784882867043

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『東日本大震災と公共交通U −復興から未来の交通まちづくりへ』●鈴木文彦著

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東日本大震災被災地の公共交通についてのレポート。1巻に続いて本書では復興が徐々に進んでいく時期について取り扱っています。津波や原発事故で鉄道復旧がなかなか進まない区間の代替や、変化した生活圏を結ぶことにもバスの機動性が生きました。日本全国から車両の援助なども受けバス業界の頼もしさも感じます。
一方鉄道の復旧には様々な問題が立ちふさがります。沿岸を走るJR 山田線は三陸鉄道に移管、気仙沼線と大船渡線はBRT( 専用道を走るバス)での復旧となりました。しかしもともと利用者の少ない区間だけに、著者の見通しも必ずしも明るいものではありません。バス会社も運転手の不足や利用者の減少で苦しい経営となっています。それでも「『ライフライン』としての公共交通」と著者が述べるように、いざというとき私たちの移動の大きな支えになってくれるのが公共交通です。それを普段からどう活かし育てていくかという課題を考えるうえでも示唆に富む一冊です。
◆4,320円・A5判・327頁・クラッセ・東京・2018/4刊・ISBN9784902841220

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『未来は自然の中にある。』●福嶋 誠著

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群馬と長野の県境、浅間山の北山麓、標高1100メートルの北軽井沢の辺鄙な地に「きたもっく」という小さな会社がある。本書は過去25年間売上げを伸ばし続けるこの会社の企業理念を説き、可能性について語る。その理念とは、スローライフ、ロハス、オーガニックスタイル、自然との共生といった甘いものではなく、フィンランド語の「ルオム」、すなわち「自然に従う生き方」という考えに支えられる。
具体的には、この火山灰土の荒野に千数百本の木を植え続けてキャンプ場という場を作り、フィールドビジネスを試みた。そこからは樹木と人との親密な関係、人と自然の相互作用、炎のある暮らし等、多方面な価値の創造を生み、人と自然の関係のわかりやすい可視化が可能となった。風土が人をつくり、自然が人を変える。未来はテクノロジーの中にあるのではなく、未来は自然の中にあるというルオムを理念とする会社、ルオムに基づいて稼ぐ事業を求め、そこに誇りある自発性を持った労働(仕事)を生む。
◆1,944円・A5判・155頁・上毛新聞社・群馬・2018/5刊・ISBN9784863522237

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『紀北の廃校 −校地の災害安全性を中心に』●中島敦司著

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文部科学省の調査によると、平成14年からの14 年間で6811 校もの公立学校が廃校になったという。近年は分校が姿を消し、小中一環教育の義務教育学校が増えているなど、学校の姿自体が大きく様変わりしてきている。
本書では、和歌山県北部の廃校をベースとして、校地の災害安全性を中心に、歴史や地域風土と学校との係わりなどがまとめられている。対象地域においては、8 割近くの廃校が危険地域を避けて安全な場所に設置されていた。過去の土砂災害や洪水災害の様子を見ると、生活の積み重ねが安全地の選定につながっていることがわかってくる。防災を考えるにおいては、「災害は押さえ込もうとするのではなく、距離感を大切にして共存につなげること」が大切なのであろう。
著者は研究を進めるにあたり、年間に50日和歌山県内のフィールドに出たという。234校に及ぶ廃校写真を見ると、著者が筋金入りの廃校マニアでもあることが想像できる。
◆2,700円・A5判・237頁・南方新社・鹿児島・2018/3刊・ISBN9784861243806

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『猫はしっぽでしゃべる』●田尻久子著

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読んでいる新聞の上に乗り、構ってくれと全身で訴える。四匹の猫と暮らしていると猫はしっぽでしゃべるのがわかる。考えを言葉に置き換えるのはとても難しい。人間にもしっぽがあれば意思の疎通が楽かもしれない。そう思う著者は熊本で17年前から喫茶店オレンジを、そして10年前からはその隣で橙書店という小さな本屋を営んでいる。店主ひとりの選書で成り立ち、偏っているかもしれないが、そこが長所でもあり、読む本、出会う人、経験が書棚を成長させてくれている。
さらに2016年には地元の評論家・渡辺京二の発案で『アルテリ』という文芸誌を創刊したが、創刊直後に熊本地震が起こり、日常は変化を余儀なくされたが、本と珈琲で人と人とをつなげてきた姿勢は変わらず、安らぎの空間を提供し続けている。エッセイの中でも多くの本が紹介され、書棚を覗いた気分になれる。詩人・伊藤比呂美ら4人の寄稿文小冊子付。いかに橙書店が愛されているのかが存分に伝わってくる。
◆1,512円・四六判・187頁・ナナロク社・東京・2018/5刊・ISBN9784904292808

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