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地方・小出版流通センター発行情報誌「アクセス」より

新刊ダイジェスト(2018年11月号発行分)

『ナガサキの郵便配達』●ピーター・タウンゼント著/中里重恭訳

書影

福岡に暮らすタニグチスミテルは1 歳で母を亡くし、満州の職場に赴任する父とも別れ、長崎の祖父母の家に引き取られる。中学を出て郵便配達人となるが、16歳の時、配達中に原爆の直撃を受け、酷い火傷を負って生死の境をさまよう。だが4年後、絶望を克服したことを誇りだと言ってくれた局長や、迷いながらも受け入れて二人の子をなした妻らに支えられ、生命と希望を生活原理として未来と向き合うことを決意する。焼けただれた背中の腫瘍をあえてさらし、反核運動の先頭に立つ。昨年8月、本書の刊行を待たずに88歳で癌で逝った谷口稜曄である。
著者は英国人作家で、30年前に谷口、山口仙二、秋月辰一郎医師、英国人捕虜らの長崎の被爆者を丹念に取材、米軍の原爆投下パイロット、愚かな日米の権力者たちの姿、天皇の言動などを交えて原爆の実相を詳細に記述し、平和と生きることの意味を問いかける。装丁の美しさが、この本の感動を一層深いものにしてくれる。
◆874円・四六判・253頁・スーパーエディション・東京・20180809刊・ISBN9784915743160

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『「学力日本一」の村 −秋田・東成瀬村の一年』●あんばいこう著

書影

秋田県雄勝郡東成瀬村。学力テストの成績が上位の秋田県の中でも、とりわけ成績の良い村として知られています。といっても本書はその秘訣が書いてあるような本ではありません。縁あってこの村に通う著者の見た東成瀬村の姿です。しかし学力日本一の理由もわからないわけではありません。小中学校は村に一校ずつしかなく、生徒も少なく、ひとりひとり細やかな指導ができるのが村の教育の特徴です。
この村は明治22年に成立してからずっと合併をせず独立を守ってきました。それでも豊かな自然があり、かつては秋田藩と仙台藩を結ぶ道が通り、マタギの文化も残っています。村の人々の見せる姿からは、そんな村への愛着と誇りが伝わってきます。水田を委託に出したり、狩猟人口が減少したりと村は変わっていきますが、都会からの移住者や米国人の外国語講師が居ついたりして新しい風も入ってきます。小さいながらも自主独立で行くことを選んだ村の、一年間の記録です。
◆1,836円・四六判・233頁・無明舎出版・秋田・20180730刊・ISBN9784895446488

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『埼玉ヒストリア探訪 古利根川奇譚 −古利根沿いに眠る伝説と史話を歩く』●高鳥邦仁著

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ある時、著者は地元埼玉県羽生市の利根川土手の草叢の中に「川俣締切址」という石碑を見つけた。そこには「往古の利根川はこの地点で南東に分岐し、一五九四年忍城主松平忠吉が南に流れる幹川を締め切らせた」という意味の文章が刻まれていた。最後には「之が世にいう利根川東遷の第一期工事である」とあった。この石碑が著者を郷土史にのめりこませるきっかけとなった。というのも、著者もよく知るコンクリートで護岸された身近な小さな川が、かつての利根川本流であることを知ったからだ。またその旧利根川本流は著者の生家のすぐ近くを流れたいた。自宅裏にはその名残である河畔砂丘が残っていたのである。
著者は衝撃とともに幼い頃から見なれた小さな堀が、突然日本一の大河、利根川に化けるのを見た、と言う。ありふれた故郷の風景が突如歴史の文脈に置き直されたのだ。それからというもの著者は史跡や社寺、城館跡、はたまた路傍の祠や石碑まで訪ね歩くようになる。本書では主に利根川旧流路に伝わる人柱伝説や漂着神伝説が渉猟されている。
◆1,728円・A5判・257頁・まつやま書房・埼玉・20180901 刊・ISBN9784896231151

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『猫島ありのまま』●熊本日日新聞社編

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漁師からもらった魚をくわえて走り去ったり、散歩するお年寄りのあとをぞろぞろと付いて歩いたりと、猫たちの日常には自然と心がなごんでしまう。そんな猫たちが暮らすのは、有明海に浮かぶ離島、熊本県上天草市の湯島。島原の乱では天草四郎が、作戦会議を行ったという言い伝えがあり、別名「談合島」とも呼ばれている。
そんな歴史を持つ島が、今「猫島」として注目を浴びている。周囲4キロほどの島におよそ200匹の猫が約300人の住民と共存。高齢化過疎化が進んでいるが、島に魅せられ、地域おこし協力隊として移住した青年もいて、人々の笑顔は眩しい。「隣人同士も猫も支え合う姿は現代社会の問題解決のヒントになるのでは」というのは現地を訪れた西南学院大の山根准教授。急坂の路地が多く、島民のほとんどが車を持たないので、事故にも遭わず、猫たちは伸び伸びと過ごす。江樋戸港から定期船で約30分。豊かな自然と猫の石像湯島猫神が「ありのまま」で迎えてくれる。
◆1,620円・257mm×213mm判・159頁・熊本日日新聞社・熊本・20180805刊・ISBN9784877555757

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『山陰本線写真集 鳥取編』●片岡 大編著

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京都から北上し山陰海岸を西へ、日本海に沿って下関までを走る山陰本線。交通網の骨格を形成する幹線ながら「偉大なるローカル線」とも呼ばれています。今井出版の山陰鉄道シリーズ最新刊はその山陰本線の写真集(鳥取編)です。東部は山陰海岸ジオパークと呼ばれる地帯にかかり地形が険しいですが、中西部はもっぱら海岸付近の平地を走ります。収められている写真にものんびりとした里山風景が目立ちます。朱色のディーゼルカーが、青く輝く日本海を背に走る姿はとりわけ印象的。日差しはいかにもうららかな風情です。
しかし時には特急列車が雪を蹴立てて疾走し、山陰本線の役割がローカル輸送だけではないことを思い出させます。沿線には、漫画家青山剛昌の地元ということで、名探偵コナンで染め上げられた由良駅や、登録有形文化財の駅舎を持つ明治生まれの御来屋駅などの特色ある駅も。山陰本線のみならず鳥取県の魅力もしっかり伝わってくる美しい写真集です。
◆2,160円・240mm×250mm判・107頁・今井出版・鳥取・20180805刊・ISBN9784866111179

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『黄金の駒』●澤田聖子・文/澤田修・絵

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ある時倉吉という若者が、磐梯山の麓の鬱蒼とした森の中にある沼に釣り糸を垂れていた。倉吉はたいそうな釣り好きで暇さえあればこの沼で釣りばかりしていたのである。この時にわかに黒雲空を覆い、風荒れ狂って倉吉は老木にしがみついた。しばらくすると、沼の真中に美しい少女がいるではないか。少女は倉吉に語りかけ、備前の国の山中にある貝殻沼に行き、黒人(くろんど)よ黒人よ、と二度呼びかけてほしい、黒人が現れたらこの手紙を渡してください、と倉吉に頼む。「黒人はあなたにお礼をあげたいと言うはず、そうしたら金色に輝く馬の置物をいただきなさい」…。遠く離れた沼の主(竜神)たちの仲を取りもつことなった倉吉は、黒人からもらった黄金の駒によって村一番の長者になるが…。
現在、福島県磐梯町の恵日寺に安置される厩岳山馬頭観音にまつわる伝説をもとに、著者夫妻が絵と文を分担し、美しい1冊の絵本に仕立て上げた。この絵本は2005年に第1 回ふくしま絵本賞の公募に応募された。
◆1,404円・B5判・30頁・石風社・福岡・20180730刊・ISBN9784883442829

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『極秘諸国城図 図版集 −松江歴史館蔵』●松江歴史館編

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『極秘諸国城図』が何より注目されるのは、従来謎とされてきた家康時代すなわち慶長期の江戸城の縄張りをほぼ正確に描いた「江戸始図」が発見されたことだ。絵図は全部で74点、1953年の松江城天守解体修理の際、旧藩士の子孫から松江市に寄贈されたもの。地元松江城が含まれていなかったことから長年研究の対象にされずにいた。2011年開設した松江歴史館に移管後、NHK大河ドラマ『真田丸』がきっかけで、絵図群の中の「大坂 真田丸」が、中央の研究者によって最古級のものと判明。そこで偶然発見されたのが「江戸始図」である。
この絵図は、慶長12年(1607)の頃の江戸城を描いたものと推定。調査によって明らかになったことは、初期の江戸城は白漆喰総塗籠の連立式天守だったこと(姫路城のイメージ!)。さらに、南側は5連続枡形虎口、一方の北側は三重の馬出し。何とも巨大で堅牢かつ軍事的な城郭だったことか。他の絵図72点も眺めているだけで楽しくなる。
◆3,240円・A4判・81 頁・山陰中央新報社・島根・20180330刊・ISBN9784879032157

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