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地方・小出版流通センター発行情報誌「アクセス」より

新刊ダイジェスト(2018年12月号発行分)

『沖縄県知事 翁長雄志の「言葉」』●沖縄タイムス社編

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 「いばらの道を歩むことになる」。2014年11 月、現職知事を大差で破って当選し、その証書付与式に出席した折の言葉である。そして2018年7月、亡くなる10日前には、「全ての責任を持ち自分の決断の下で撤回する」。厳しい覚悟で国と対峙してきた翁長氏。在任中の死はどんなにか無念であったに違いない。
その、復帰後最大の上京行動となった2013年1 月のオスプレイ配備反対東京集会での那覇市長としての決意表明から、死後の2018年8月、辺野古新基地建設断念を求める反対県民集会で披露された生前に次男に語った言葉まで、133編に及ぶ語録で、各語に当時の状況や背景を簡潔に記した編者による解説が付されている。同氏が「ヌチカジリ、チバラナーヤーサイ(命の限り頑張りましょう)」と走り続けた4年余は、まさに命を削っての闘いの歴史であり、言葉の端々からウチナーンチュ(沖縄の人)としての誇りと、沖縄が抱える問題の複雑さや苦悩が浮かび上がってくる。
◆1,080円・四六判・179頁・沖縄タイムス社・沖縄・20180908刊・ISBN9784871272551

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『軍用沖縄本島全図 −沖縄学研究資料12』●榕樹書林編

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本図は1968年に米軍が作製した沖縄本島の十万分の一軍用地図の復刻版です。主に占領行政と軍事利用の目的で作られたということもあって、様々なデータが書き込まれています。特に海についての情報は豊富です。艦船や潜水艦の出入りに用いられたのでしょう。沿岸部の海底地形はもちろん、潮流の速さや方向も記録されています。珊瑚・泥・砂など海底の地質まで事細かに記録されています。陸地に目を転じると、多くの飛行場が目に付きます。折しもベトナム戦争の時代、北爆の飛行機もここから飛んでいったのでしょう。
しかし中にはわざわざ「打ち捨てられた」と注釈がついているものもあります。本島南部にはタンクやアンテナも立ち並び、多くの施設があったことが一目でわかります。一方で北部の山岳地帯には余り軍用地は見られません。北部演習場とかは載っていないのかな?何が描かれて何が描かれていないのかまで、あれこれと考えさせる興味の尽きない地図です。
◆2,160円・785mm×1090mm判・榕樹書林・沖縄・20181006刊・ISBN9784898052068

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『詩のまち 前橋』●久保木宗一著

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「水と緑と詩(うたのルビ)のまち」がキャッチフレーズの群馬県前橋市。とりわけ明治から昭和にかけて詩人の宝庫であり、日本の近代詩を確立した萩原朔太郎をはじめ、「草津節」の作詞者と伝えられる平井晩村や明治初年創業の「煥乎堂書店」創業者を父に持つ高橋元吉、前出のフレーズの作者でもあり、日本を代表する文芸評論家の伊藤信吉など数多くの人材を輩出した。
このような例は他に見られず、なぜ前橋なのかを、詩人であり、前橋市立図書館及び前橋文学館に勤務経験のある著者が詩的風土から検証し、朔太郎ら8人の詩人の業績をひもとき、現代詩を産み出す原点を突き詰める。さらに前橋市立図書館の果たした役割や、館長として生涯朔太郎の資料の収集・保存に尽力し、その偉大さを全国に知らしめた渋谷国忠の功績にも触れる。著者が委員として携わり、1996年に日本で初めて開催された「世界詩人会議」のレポートもあり、詩(うた)のまちの溢れる魅力を未来に伝える研究書である。
◆648円・A5判・78頁・上毛新聞社・群馬・20180925刊・ISBN9784863522152

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『明恵 栂尾高山寺秘話 上』●高瀬千図著

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著者がまえがきで書いているように、鎌倉時代初期、多くの優れた宗教家、法然や親鸞、日蓮、道元などが現れ、今でもよく知られているというのに、同時代の偉大な思想家であった明恵の名がそこにないのは、ひとえに明恵が、信仰は一人一人の心の中のことであるゆえに、決して教団や組織を作ってはならない、と弟子たちに遺言したからだ。著者は、そんな明恵の仏教思想の現代性に魅せられ、本書を20年も前に着想したと言う。
上下巻合わせて1000ページにわたる大著の上巻では、まず、明恵の伯父にあたる湯浅宗孝の出家の場面が描かれる。紀州有田の豪族である湯浅家は武士の家柄であり、やがて源平の争いに巻き込まれていくことになるが、宗孝は、空海ゆかりの廃寺再興の大願を発して洛中を彷徨う荒くれ法師・文覚に惹かれ、出家を決意する。この宗孝が明恵の出家を先導することになるが、その師である文覚が平家滅亡を念じ、頼朝決起の黒幕として東奔西走する場面を綿密に描くことで明恵の生きた時代の背景、状況がよくわかるようになっている。
◆2,376円・四六判・488頁・弦書房・福岡・20180930刊・ISBN9784863291782

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『明恵 栂尾高山寺秘話 下』●高瀬千図著

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明恵の師である怪僧・文覚の政治的手腕により、世は平家から源氏の時代に移る。空海ゆかりの寺院再興という文覚の大願は頼朝の庇護により果たされた。しかし絶頂を極める文覚周辺の賑わいに、明恵は修行に集中できぬ苦悶を感じ、遂には文覚の元から「逃亡」を企てる。明恵の修行の様相はすさまじく、恋情を覚えた自らを律するために片耳をそぎ落とすほどだった。この下巻で見落としてならないのは、明恵が法然寂滅に際して、かの『選択本願念仏集』を読み、深い失望と激しい怒りを覚える場面だろう。読後明恵はすぐに反論を書き始める。
そしてもう一つ、承久の乱で焼け出された貴族の子女を匿ったことで六波羅に引き立てられ、時に権力の頂点を極めつつあった北条泰時と運命的な出会いを果たした場面だ。この時「木の陰、岩の狭間に隠れているものを、わが身の難儀を恐れて敵に引き渡すことなど誰ができましょうか」と毅然と言い放つ明恵に心服した泰時は、その後度々明恵に教えを乞い、名高い御成敗式目の理念に生かしたとされる。
◆2,376円・四六判・518頁・弦書房・福岡・20180930刊・ISBN9784863291799

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『有木物語』●次重寛禧著

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「有木」という名称は、『平家物語』に「有木の別所」として登場する。鹿ケ谷事件で鬼界島に流された丹波少将成経が、赦免されて平判官康頼とともに都に戻ってくる途中、備前児島のこの地で処刑された父・成親の菩提のため七日七夜の大念仏をいとなむ。別所とは、本寺を離れた聖たちが学問や修行などを目的に設けられたもの。五来重氏によると、成経の行為は、聖による勧進・唱導のそれだという。有木別所(高麗寺)が置かれたのは、古代に霊山と崇められた「吉備の中山」で、和歌に多数載るなど都に聞こえた名所である。
備前と備中の国境に位置し、東麓には吉備津彦神社、西麓には吉備津神社がある。中世にはともに一宮として成立するが、備後国の一宮も吉備津神社である。有木別所あたりを本拠とした有木氏が備後国に移り住んで吉備津神社の社家となった。その際に日野山を吉備の中山に見立て「備後の中山」とした。有木の別所に相当する別所「長遠寺」も存在する。
◆2,484円・A5判・341頁・吉備人出版・岡山・20180711 刊・ISBN9784860695422

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