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地方・小出版流通センター発行情報誌「アクセス」より

新刊ダイジェスト(2019年05月号発行分)

『いま、言わねば −戦後編集者として』●松本昌次著

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埴谷雄高、花田清輝、富士正晴、竹内好、丸山眞男、木下順二、井上光晴等の名著の多くを手がけた伝説的な「戦後編集者」の遺言集。 これまで戦後文学者や戦後思想家の伴走者として、「戦後」を創造し先行し体現した上記の人たちの証言者、いわば語り部に徹していた著者が、今のこの国の惨憺たる現状に黙っていられず、時々刻々と近づいてくる自身の寿命を見つめながら、この破廉恥でモラルハザードな日本の状況に平易な言葉で異議申し立てを述べ続ける。このままでは死んでも死に切れないと、まるでそれが「戦後」に生きた者としての最大で不可欠な責任と使命であるかのように。
この全身編集者がこだわり続けた「戦後」とは、「戦後の継続」「戦後精神」「戦後責任」であり、本書のどの文章もすべてこの「戦後」から生まれ出たものである。わたしたちは、著者が全身で訴えたこの「戦後」を継承するためにどうすべきか、いかにあるべきか、それを根底から考えさせ見つめ直させる一冊である。
◆1,944円・四六判・190頁・一葉社・東京・20190315刊・ISBN9784871960762

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『敗者の歴史』●伊東祐朔著

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お家維持のために息子兄弟を徳川と豊臣に分かった信州真田家のことはよく知られるが、同様の選択をした日向国飫肥(おび)藩伊東家の運命を知る人は多くないだろう。豊臣方に与した家臣団は、現在の岐阜県恵那市北西部の山深い飯地(いいじ)に落ち延びた。幸いにも、鎌倉時代からの地頭であった苗木藩遠山家にかくまわれ、農民に身分を替え、ひっそりと江戸時代を生き延びた。隠棲当初、山林原野を開拓開墾し、田畑を確保した。それには飫肥藩伊東家から出た天正遣欧使節伊東マンショが伝えた西洋技術が大きな力を発揮したという。主家からも密かに支援を受けていたのである。
武家としてのプライドを失わず、医薬の知識を地域に役立て、陰ながら苗木藩と尾張藩の山論調停にも尽くした。著者はその末裔で、本書は江戸時代を中心に、戦後のGHQ政策による家衰退の様子をも踏まえ、350年の苦難の歴史を、古文書解説を交えながら小説仕立てで描いた物語である。
◆1,200円・A5判・200頁・垂井日之出印刷所・岐阜・20190101 刊・ISBN9784907915100

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『手記 札幌に俊カフェができました』●古川奈央著

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“山あり谷あり大地あり”で始まる札幌開成高校校歌。これを作詞した谷川俊太郎の私設記念館的なカフェが2017年5月に札幌にオープンした。著者は幼い頃から詩に親しみ、同校の卒業生として記憶に留めてはいたものの、谷川ワールドにハマったのは90年代のCMコピーがきっかけ。高校の50周年記念式典で来道した本人と話す機会を得て、音楽やグッズともコラボする柔軟性にいつしかこれらを一堂に集めた“場”をつくりたいと願うようになった。
それを実現させる過程が綴られた本書には人との出会いの大切さや夢を叶えるヒントがたくさん詰まっている。築百年近く経つ歴史的木造建築物の二階にあるカフェには閲覧可能な詩集や絵本など四百冊以上が並べられ、底や表面に詩が書かれたカップでお茶を味わえる。イベントも多く行われ、文化の発信地となっているのは帯文を寄せた谷川俊太郎の願いでもある。“奇跡のような広がり”を体験できる空間には優しい時間が流れている。
◆1,512円・四六判・206頁・ポエムピース・東京・20190226刊・ISBN9784908827518

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『気づきの付箋 −警察実務の不易流行』●一瀬裕文著

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福岡県警の刑事部門の要職を歴任してきた著者が、長年の警察実務を経験する中で感じてきた、仕事を進める上でのヒントを一冊の本にまとめました。サブタイトルの「不易流行」が示すとおり、新しい様々な知見を取り入れつつも、変えるべきでないところは変えない、その姿勢を大事にしています。新しい技術を取り入れ若手の心を気遣いつつも、昔からの聞き込みを中心とした捜査が今も事件解決の糸口に大きく役立っていることは、本書に挙げられたいくつもの事件解決のケースからもわかります。
そして粘り強さや労を惜しまずやれることをやる態度など、気持ちの部分は時代が変わっても不変といえるでしょう。また未経験の仕事に異動になった時の心構えや心が沈んだ時の気分の切り替え方など具体的なアドバイスもあり、警察官でなくとも教えられるところがあります。また警察実務の実例からは、日頃一般市民のうかがい知れない刑事捜査の裏側も覗くことができます。
◆1,728円・四六判・283頁・春吉書房・福岡・20190329刊・ISBN9784908314070

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『信濃芋川一族 −芋川越前守親正』●志村平治著

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戦国期、北信濃では上杉氏と武田氏とが土地の領有をめぐって熾烈な抗争が繰り広げられた。そのため在地の中小豪族(国衆)たちの多くはその影響をもろに受けた。例えば真田氏。小説やドラマなどでおなじみだ。本書で登場する芋川氏もそうした弱小領主のひとつである。村上氏、武田氏と主人を変えながら、親正の時代、武田滅亡後の天正10年(1582)に武田氏の旧領川中島四郡を給与された織田信長家臣・森長可に対し一揆を起した「芋川の乱」が、芋川氏が最も輝いていた瞬間だろう。
以後、上杉景勝に従属して乱世を生き抜いていく。江戸時代、後世名君として知られる上杉鷹山が行った藩政改革に反対した首謀者の一人・芋川延親により苗字断絶となる(「七家騒動」)が、先祖親正の功績によりすぐに家は再興できたという。本書の豊富な史料を駆使しながらの考察は、一族の歴史にとどまらず戦国期から近世にかけての上杉氏とその周辺の歴史を調べる上でも必読すべき書だ。
◆2,160円・A5判・191 頁・歴研・東京・20181225刊・ISBN9784865480757

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