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地方・小出版流通センター発行情報誌「アクセス」より

新刊ダイジェスト(2019年07月号発行分)

『ところで軍国少女はどこへ行った』●本田和子著

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昭和6年生まれの著者は、お茶の水女子大学初代女性学長も務めた児童文化・社会史研究者であるが、少国民と呼ばれ、軍国少女へと成長した過去をもつ。人生の終焉に近づいたと自覚した今日、自らの遠い記憶を蘇らせ、「子どもは教育を通じて一定方向に形作られ易い」ことを、大人の責任として語らずにはいられなかったという。少女の心に深く入り込んだのは、日本国史と戦時歌謡であった。
国の始まりは高天原にあり、万世一系の天皇を戴く神国であるという史実を本気で信じたわけではないにしても、納得して従った。聖戦を鼓舞する「見よ、東海の空明けて」の勇壮なリズムで毬つきをし、今も多くの戦時歌謡を口ずさむことができる。それが戦後、何のこだわりもなくアメリカ文化の中にすっぽりとはまった。教えられることを問いただすという視野のないまま日本観、戦争観を形成していく少女の姿は、どこか危うい現今の社会と重なり、重く胸に突き刺さる。
◆1,296円・A5判・183頁・ななみ書房・神奈川・20190401 刊・ISBN9784903355832

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『あっくんは たべられない −食の困難と感覚過敏』●あっくん著/高橋智監修

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あっくんは、学校の給食の時間が大嫌いになった。ともだちはみんな食べ終わって外で遊んでいるのに、自分だけ全部食べるまで教室に残される。「食べたら運動会で一番になれるよ」お母さんはそう言うけれど…無理やり食べたけどダメだったよ、お母さん…高校生になって、あっくんは自分が食べられるおかずばかり詰められたお弁当を持って学校に通う。ある日そのお弁当をバスの中におき忘れちゃった…この絵本の後半の解説編によると、近年、子どもの偏食と発達障害の思わぬ関係が疑われるようになってきたという。
かつて、子どもの偏食は周囲に「わがまま」と捉えられ、親の躾や育児の問題に還元されることが多かった。しかし、そういった子どもたちの「食の困難」は、「わがまま」や親の育て方といった次元の問題ではなく、発達障害に伴う感覚過敏を考えにいれないといけないのではないか。そして周囲の大人に必要なのは「指導」ではなく、その子が食べられるようになるための効果的な支援にあるという。
◆1,620円・B5判・27頁・世音社・東京・20190331刊・ISBN9784921012298

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『四季彩々【奥会津・只見線】』●星 賢孝著

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新潟県の小出と福島県の会津若松を結ぶJR只見線。福島県内の区間は只見川に沿った奥会津と呼ばれる山峡の集落を結んで走ります。深い山に抱かれた沿線の風景は四季折々の変化を見せます。そんな只見線の季節の表情を切り取ったのが、この写真集です。
奥会津の風景と言えば美しい山林が主役。初夏の新緑、秋の紅葉の美しさは言うまでもありません。また冬には深い雪に覆われ、情景が一変します。そんな山と並ぶもうひとつの主役は只見川。川霧に抱かれた長大な橋の上を走る列車の姿などは、皆さんも駅のポスターなどでご覧になったことがあるかもしれません。只見川にはダムが連続し水面が穏やかなのも特徴で、橋や列車、夕日なども鏡のように映しだします。今や海外からも乗りに来る人がいるほどの絶景として知られています。8年前の水害で長らく不通だった只見〜会津川口の区間もようやく復旧が決定し、海外からも注目される只見線沿線の美しさを御堪能ください。
◆2,484円・A4判・87頁・歴史春秋社・福島・20190512刊・ISBN9784897579498

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『市場界隈 −那覇市第一牧志公設市場界隈の人々』●橋本倫史著

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1950年、米軍管理用地を借り受け開設された那覇市第一牧志公設市場。現在の建物は1972年、沖縄復帰の年に完成したが、老朽化が進み、今年6月16日に営業を終了し、建て替え工事に入る。仮設市場を経て、新しい市場は2022年春にオープン予定だが、令和という新しい時代に突入するタイミングで建て替えを迎えるのは時代の象徴のようにも思える。
平成が始まったばかりの小学生の頃、初めて沖縄を訪れた著者は建て替えを知り、市場の風景を記録するべく、沖縄に通い詰める。市場だけではなく、アーケードが張り巡らされている範囲を“市場界隈”として新旧織り交ぜた30軒を取材。沖縄の独特な食文化はもとより、観光客に大人気の猫店長がいるタオル屋や土産品店、酒場やコーヒースタンドなど、店主の一人一人の姿を通して沖縄の戦後と現在が浮かび上がる。未来を見据えて新市場の魅力を作っていくのが課題と語る現市場組合長の言葉が頼もしく、期待が膨らむ。
◆1,998円・四六判・274頁・本の雑誌社・東京・20190525刊・ISBN9784860114305

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『あおもり まち野草』●村上義千代著

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蛇が鎌首を持ち上げたような異形の草姿。著者が青森市で撮影したカラスビシャクという名の雑草は飲食店の幟を立てる土台石から生えていた。また、著者が長い間探し求めていたというスズメノテッポウなる愛嬌のある名の雑草は弘前市の繁華街の道端にさりげなく生えていた。茎の先端部から、名の由来となった円柱状の花穂を付けている。
日本在来種だが「史前帰化植物」とする説もある…近年、シルバー世代を中心に山野草や高山植物に人気が集まっているというが、著者はいつの間にやら、身近な足元に生えているようなただの雑草に目がいくようになった。本書に掲載された309種類の「まち野草」の写真を見るとコンクリートやアスファルトの隙間から生えているような、あまりにもさりげなさすぎて普段は目に留めることもない雑草ばかり。しかし、そんな名も知らぬ雑草の歴史や名の由来、分布など、なんとも奥深い物語が解説として付されている。雑草マニアにはもちろん、街歩きのお供にしてもいい。
◆2,700円・210mm×210mm判・329頁・東奥日報社・青森・20190607刊・ISBN9784885612558

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