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地方・小出版流通センター発行情報誌「アクセス」より

新刊ダイジェスト(2019年09月号発行分)

『天草島原一揆後を治めた代官 鈴木重成』●田口孝雄著

書影

天草島原一揆は藩主の過酷な収奪に対する内戦であり、我が国最大の一揆であるが、天草四郎の名と共に過酷なキリシタン弾圧と、いわゆる「鎖国」の要因になったことでも知られる。鉄砲奉行として征討軍に加わった鈴木重成は、平定後、この地を治める初代代官になる。悲劇を身をもって体験した重成は、二度と繰り返さぬよう戦後復興に心を砕く。年貢負担の大幅軽減を幕府に掛け合い、一揆によって働き手の絶えた土地への移住政策、そして宗教間対立の克服である。重成の治政はおよそ12 年間で、復興の実態が見えるまでにはさらに10 年余を要した。平成15 年に史料集が編集されたが、史料は少なく、評価、検証も十分ではないという。
著者は重成を祀る鈴木神社の宮司である。史料を丹念に紐解き、三河武士としての出自、鈴木家の系譜、一揆の実相、天草代官としての腐心、時代思潮を明らかにする。重成の初めての伝記 書であるが、戦後復興史としても大変に興味深い。
◆2200円・A5判・270頁・弦書房・福岡・201906刊・ISBN9784863291904

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『農村の第四革命 −阿蘇南麓からの提案』●兼瀬哲治著

書影

近代の農村は明治維新後の地租改正、戦後の農地解放、昭和45 年から平成30 年まで続いた減反政策と、三度の大変革を経験してきた。そして今は、消極的に受け身のままでいれば確実に消滅する第四の革命が既に進行しているという。著者は熊本県清和村(現山都町)に生まれ、村職員、村長として厳しい村の現状を見つめ、村に伝承する文楽や小水力発電など地域資源を生かした地域づくりに邁進してきた。第四の革命は農村存亡にかかわる危機である。しかし、そこから脱却して革命的に飛躍する好機ととらえることもできる。それには、希望と納得ができる野心的な方策が必要である。
著者は自身の経験から、棚田発電による電力の地産地消などの農村エネルギー革命、農産物加工品のデパ地下販売、郷土芸能の活用、修学旅行誘致などによる観光の多様産業創出革命を提起する。農村は大きな可能性を秘めている。農村の将来は土地の資源活用にあることを実感させられる。
◆1000円・新書判・222頁・熊本日日新聞社・熊本・201904刊・ISBN9784877555887

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『たぶん 知らない ネコの森』●Zin著

書影

公園のベンチに三日月の光がゆるゆると降り注ぐ夜、ネコの森の扉が運ばれて来る。夜にネコとフクロウが時々入れ替わることをたぶんだれも知らない。舞台はこんな風に“たぶん知らない” ことが多い不思議な森。ネコだけではなく、他の動物も森の仲間。オオカミカルテットは楽器を持っているのに実は吠えているだけ。ネコたちは福寿草の花園で本物のモグラ叩きをしている。葉のないヒマワリはシャワーになる。
コスモス畑は秘密基地となり、ネコはもちろん、キツネもくつろいで過ごしている。ワレモコウはその形から「フクロウ時計」で、出発の時を知らせてくれる。12 月26日、役目を終えたサンタたちが酔い潰れる。季節の移ろいを感じさせてくれる知らない出来事がいっぱいだけど、最後に明かされる、たぶんみんなが知っていることとは? 子どもの頃からたくさんのネコに囲まれて育った著者がネコを中心に数々の動物たちをほのぼのとしたタッチで描いた心がホッとする絵本。
◆1000円・B5判・22頁・オフィスエム・長野・201906刊・ISBN9784866230306

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『産業遺産巡礼 日本編』●市原猛志著

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この本に掲載された「産業遺産」212ヵ所を産業別にみると、第一次産業(農業、酪農業)は3ヵ所しかない。第二次産業84ヵ所を製造業、建設業、鉱業、軍関係に分けると、すべて10ヵ所以上となっている。第三次産業125ヵ所のうち、公的施設、商業、運輸関係、学校、宗教関係が10ヵ所以上となっており、医院、刑務所、灯台なども含まれる。
地方別にみると、九州70 ヵ所、関西33ヵ所が多く、北陸と四国はそれぞれ2ヵ所しかない。県別では福岡、鹿児島など6 県が10ヵ所以上、青森、岐阜など9県がゼロだった。このような傾向をもつ産業遺産が、著者の「巡礼」順に掲載されており、そのランダムさは読者を惑わすが、同時に「何に出会うかわからない」、旅に似た感覚を味わうことができる。「これは」という産業遺産を見つけることができたら、儲けものと言える。全体を通して読むと、著者の建物・歴史的建造物への強いこだわりが感じられる。
◆2200円・A5判・316頁・弦書房・福岡・201907刊・ISBN9784863291928

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『信州の鉄道絵葉書帖』●白土貞夫著

書影

著者が収集した長野県の鉄道絵葉書を一冊にまとめた本書では、主に戦前の鉄道風景を眺めることが出来ます。日本最高所を走る小海線や善光寺平を一望できる篠ノ井線姨捨駅からの眺望など今と変わらぬ鉄道名所がある一方で、アプト式電気機関車が引く信越本線の碓氷峠や寺院風建築の三代目長野駅舎といった、今では失われた景色も多くあります。駅周辺の賑わいや、開通式の群衆からは鉄道が多くの期待を集めていた時代の空気を感じます。
取り上げられるのはJRやしなの鉄道など現役の路線にとどまりません。善光寺白馬電鉄や布引電気鉄道など、戦前のうちに廃止されてしまった鉄道の絵葉書は、それだけで現役当時の様子を伝える数少ない貴重な資料です。そしてただ懐かしいだけでなく、解説では著者の該博な鉄道知識によって、写っている様々な車両の形式などまで明らかにされていきます。特に中小私鉄を流転する車両の履歴は鉄道マニアにも読みごたえ十分です。
◆1500円・185mm×212mm判・219頁・しなのき書房・長野・201907刊・ISBN9784903002590

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